うさりく先生の陸上教室

 

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インターハイで初、スタート時の号砲音に電子音を採用

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平成29年度南東北総体山形大会(インターハイ)まで2週間を切りました、今回初めてインターハイに登場するものがあります。トラック競技にはとても大切なものです。

 

 

 

主催者からのお知らせ(一部抜粋)

南東北総体山形大会(インターハイ)で使用するスタート時の号砲音(電子音)について。
山形大会では、スタート時の号砲音として電子音を採用します。インターハイとしては初めての採用となります。



f:id:usariku:20170423184004p:plain 紙雷管による号砲

 

スタート時の号砲音は高校生が出場するほとんどの大会で雷管が使用されています。競技用火薬を使ったものです。

紙雷管による号砲は、スターターに近い選手と離れている選手では、聞こえてくる時間に差があり、有利不利があると言われていましたが、それは過去のことです。

複数台のスタート発信装置という機械を設置することにより、選手の近くで号砲は聞こえます。スタート発信装置にも紙雷管がセットされています。

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 400mのスタートでのスタート発信装置の設置例、黄色丸に設置されています。

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スターターの信号器に連動し、各箇所に設置されたスタート発信装置でも雷管が破裂し号砲がなります。

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号砲の際には煙もでます。
スタート発信装置はスピーカーと共に設置されており、スターターの声はこのスピーカーから聞こえます。
従って、過去に言われたようなスターターからの距離による有利不利はありません。

次の2枚の写真では煙が確認できます。号砲直後です。

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100mでのスタート発信装置の設置例です。レーンナンバー標識の2と3、6と7の間にスピーカーと共に設置されてます。

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しかし紙雷管の場合、レースの都度スタート発信装置の確認などが必要になり、時には不発もあります。現状は多くの大会でこの方法が採用されています。

先月行われた日本選手権もこの方法です。

 

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f:id:usariku:20170423184004p:plain 電子音による号砲


電子音の号砲音は、スピーカーを通して号砲音が聞こえてきます。紙雷管は用いません。予め準備されている音源がスピーカーをとおして聞こえてきます。

オリンピックなどでは以前から採用、昨年のリオデジャネイロオリンピックでも使われています。
国内では、セイコーゴールデングランプリで使用されています。

紙雷管を使う時のようにレースの都度スタートの発信装置の確認などは不要になり、不発もありません。

ニシ・スポーツの関係装置と接続例

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2013年に国立競技場で開催されたセイコーゴールデングランプリでのスピーカーとその一部の配置(赤丸内)、今年のものとは形状が異なっているようです。

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インターハイでは初使用のため大会HPで電子音を試聴できるように試みたようですが、視聴する環境によって同じ音を再現することが不可能だったため、現地で実際に聞く音と異なるという誤解を招く恐れが大きいと判断して大会HPでの視聴を断念したそうです。

東北地区のインターハイ予選は、本大会と同じNDソフトスタジアム山形で開催されています。
その際に電子音の号砲を使用、本大会のリハーサルも兼ねていると思われます。

東北地区のインターハイ予選での様子をインターネット上の動画サイトで見る(聞く)ことができます。

大会の前の7 月27 日(木)15:00~16:30 と7 月28 日(金)15:00~16:30 に本競技場で、電子音でのスタート練習ができるようですが、参加できない選手は、インターネット上の動画サイトで見る(聞く)のも良いかと思います。

なお、インターネット上の動画サイトでの音も現地で実際に聞く音と全く同じとは限りませんので注意が必要です。

メーカーや製造時期などにより音が多少違う気がします。興味のある方は動画サイトで、オリンピックやセイコーゴールデングランプリなど聞き比べてみてください。 

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