うさりく先生の陸上教室

 

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次ラウンドまで45分以上のはずが・・・

f:id:usariku:20170423225103p:plain大会でときどきあるのが、競技の進行がタイムテーブルのとおりに進まないことです。トラック競技では、進行の遅れや、その遅れを取り戻したために次ラウンドまでの時間が変わることがあります。そのような時に知っておくべきことについて。

 

 

 

次ラウンドとは、予選から準決勝、準決勝から決勝などのことです。準決勝がない場合は予選から決勝も次ラウンドです。

そのラウンド間の時間についてもルールで定めがあります。

 

次ラウンドまでの最小時間
1つのラウンドの最後の組とつぎのラウンドの最初の組、あるいは決勝競技との間には、最小限つぎの時間をおかなければならない。
200m(含めて)まで 45分
1,000m(含めて)まで 90分
〔国内〕 1,000mを超えるレースでは、最小限3時間をおく。


続いて次の表をみてください。
この表はある都道府県で実際に開催された中学生の総合体育大会の競技日程(タイムテーブル)の一部です(一部略)。

 

f:id:usariku:20170711233725j:plain

 

3年男子100mを見てください。
競技開始時刻は、準決勝が13時15分、決勝が14時05分です。
その間50分、ルールでは200m以下の次ラウンドまでの最小時間は45分、一見問題ないように見えますが、実は誤っています。

ルールに記載の「1つのラウンドの最後の組とつぎのラウンドの最初の組、あるいは決勝競技との間」、つまりこのタイムテーブルの場合は、男子3年100m準決勝の最後の3組目が終了してから決勝までの時間が45分以上でなければならないのです。

準決勝の競技開始時刻からではありません

準決勝は選手紹介があります。スターティグブロックのセット、試走、集合線(レーンナンバー標識の前)に戻って並び、競技種目と選手の紹介、そしてスタートの合図です。この大会の場合、スターティングブロックのセットからレースが終わるまで2分30秒~3分程度はかかっています。もしスタートのやり直しがあればそれだけで20~30秒前後更に要します
スタートのやり直しがなく、準決勝の1組目のスタートの合図が競技開始時刻だとしても5分で3組が終了できることはなくタイムテーブル上の間隔50分では前ラウンドの最終組の終了から45分以上は空いていないのです。


そして、もう一点不可解なことがあります。

調整時間10分です。次の赤字を見てください。準決勝が10分遅れ、調整時間でその遅れを取り戻した例です。

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決勝が予定どおり定刻の14時05分になっても、10分遅れていた準決勝の競技開始時刻13時25分からは40分しかありません。

これは完全に次ラウンドまでの最小時間45分に足りません

実際にこの時の大会では色々なトラブルが重なり結果的には遅れが取り戻せず更に5分遅れたため、運営上は前のラウンドの最終組から最小時間45分はかろうじて守られていたようでした。

しかし更に遅れていることを把握できていない選手には混乱がみられました。次ラウンドまでの最小時間45分のルールを大半の選手は知らないのです。

過去には準決勝がかなり遅れ、その後調整や他の競技が短縮できたなどで、決勝までに後れを取り戻し、準決勝の実際の競技終了時刻から決勝のタイムテーブル上の競技開始時刻までが35分になったこともありました。その際はルールどおり決勝を10分遅らせ最小時間45分としましたがルールを知らない選手には慌てる姿がありました。

多くの選手は次ラウンドまでの最小時間45分のルールを理解していません。

ルールを知っていれば落ち着いて行動できます。

この次ラウンドまでの最小時間、特に中学生の総体や通信では注意が必要です。全国大会の出場権がかかった大切な大会です。ここで例にあげた実際のタイムテーブルも、全国大会がかかった大会のものです。 

 

急な競技開始時刻の変更のために集中できないようことがないよう、
次ラウンドまでの最小時間、200m以下45分、200mを超え1000m以下90分、1000mを超える競技3時間、このルールも覚えておいてください。

大会運営側のみなさんも、日程に余裕がなくタイトなタイムテーブルになるのは理解できますが、選手に混乱が生じています。アスリートファーストの考えを忘れずに競技会運用をお願いします。

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