うさりく先生の陸上教室

 

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競技会での小学生のスタート

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小学生の短距離走や4×100mリレー(第1走者)、ハードル競技のスタートは、ほとんど全ての競技会でクラウチングスタートでもスタンディングスタートでも構わないとなっています。

 

 

   

 


全国小学生陸上競技交流大会(各都道府県の予選会を勝ち抜いてきた選手、チームが出場できる小学生の全国大会)の開催要項には、 

スタートはクラウチングスタートを原則とするが、スタンディングスタートも認める。 

と記載されています。

他の多くの競技会では、 

スタートはクラウチングスタートでもスタンディンググスタートでも構いません。 

というような記載が大会要項や競技注意事項にあるます。

小学生短距離走や4×100mリレー(第1走者)、ハードル競技のスタートは、ほとんど全ての競技会でクラウチングスタートでもスタンディングスタートでも構わないのです。

因みに中学生以上ではクラウチングスタートが義務付けられています。

 

この記事は小学生の短距離走や4×100mリレー(第1走者)、ハードル競技のスタートのことです。


クラウチングスタート

「On your marks(位置について)」の合図(小学生は日本語の場合が多い)の後、競技者は自分の割当てられたレーン内のスタートラインの後方(フィニッシュ方向に向かって手前)の位置につきます。両手少なくとも片膝(かたひざ)がグラウンドに両足はスターティング・ブロック(スターティング・ブロックを使用しないときはグラウンド)と接触していなければなりません。
「Set(用意)」の合図で競技者は手とグラウンド、足とスターティング・ブロックのフットプレート(スターティング・ブロックを使用しないときはグラウンド)との接触を保ちながら、速やかに最終のスタート体勢に構えます。
スターターは、すべての競技者が「Set(用意)」の構えで静止たことを確認した時点で、信号器を発射します。
これがクラウチングスタート、腰をかがめ、しゃがんだ姿勢からのスタートです。

 

スタンディングスタート

ルールでは「立位スタンディング・ポジション)」で行うスタートと表現されており、「On your marks (位置について)」の指示の後、競技者はスタートラインに近づき、スタートラインの後ろ(フィニッシュ方向に向かって手前)でスタート体勢をとります。
競技者はそのとき(片手または両手)がグラウンドに触れてはならず、そして足や手(片手または両手)がスタートラインやその前方のグラウンドに触れてはいけません
スターターは、すべての競技者が「Onyour marks(位置について)」の構えで静止したと確認した時点で、信号器を発射します。 


小学生短距離走や4×100mリレー(第1走者)、ハードル競技でのスタンディングスタートでは、「Set(用意)」の合図で上記のスタンディングスタートでの「Onyour marks(位置について)」の合図でスタートラインに近づいた後の構えをとります。
「Onyour marks(位置について)」の合図では、スタートラインに近づき、ラインの後方(フィニッシュ方向に向かって手前)の位置でラインに触れないように直立します。これが小学生の短距離走や4×100mリレー(第1走者)、ハードル競技でのスタンディングスタートです。

 

小学生のスタートでの誤り

多いのがスタートラインに触れること、「位置についての合図の後いつまでも静止しないこと、一度静止してから周りを気にして横を見たりすること、「用意の合図の後いつまでも静止しないことなどです。

普段の練習ではできていても競技会で緊張するとできないこともあります。
これらについては注意するとほとんどの選手が正そうとしてくれます。

またときどき見かけるのがクラウチングスタートをしようとしているようなのですが、「位置について」の姿勢で膝(ひざ)がグラウンドに触れていないこと、中腰の姿勢になっていることです。

このことを審判員として注意するのには多少配慮が必要です。
片方または両方の膝(ひざ)が地面についていないといけないといいうことまでは説明できますが、もし選手が片膝だけを地面につけようとした場合、どちらの膝とまでは言えないのです。

普通に考えると、後ろ側の脚の膝なのですが、ルールでは片膝の場合どちらの膝とまでは決められていません。

ですからこのようなときは、「つき易い方の膝」という言い方をします。


審判員はルールに反していることは注意しますが、ルールに反していないことを指導する立場にはありません


この審判員による指導についてスタンディングスタートでよく見ることで個人的には不正確だと思っていることがあります。
審判員も親切心でやっていることだとは思うのですが・・・ 

それはレース前の試走(スタート練習)のとき「用意」の合図で構える姿を肘(ひじ)をしっかり曲げて腕ふりを静止したかのような腕の形にするようにさせている審判員がいることです。

ルールには腕の形についての規定はありません。大切なのは構えて静止することです。
腕をリラックスさせた下がり気味でも、だらっと下げていてもその姿勢で静止していれば構わないのです。

でも実際にはスタートのやり方がわからない(忘れた?)選手もいます。
その選手に「位置について」の合図での姿勢、「用意」の合図での姿勢を説明しなければならないことがあります。

私もこの場所の審判員(出発係)を行うことがあるのですが、説明しなければならないときは「用意」の合図の後の腕は「しっかり構えても、下げても何でもやり易い形で良い。ただしその形でしっかり身体を静止させるように」ということをいくつかの姿勢を実際に見せながら説明します。
ポイントはルールに反することがなく選手がやり易いようにさせるということです。 

 


他にあったどちらかというとめずらしいケースです。
今年開催されたある小学生の競技会でのこと、その競技会もスタートはクラウチングスタートでもスタンディングスタートでも構わないというものでした。

ある小学6年生の選手が試走の際に立った姿勢から三点スタートを行いました。

三点スタートとは、両足と片手を地面につけ、クラウチングスタートの腰を上げた姿勢に近い態勢で行うスタートで、主に低い姿勢から走り出すスピード練習などのスタートで用いられるスタート方法です。

三点スタートは練習でのスタートです。
ルールに照らし合わせてもクラウチングスタートでもスタンディングスタートでもありません。

このとき審判員であった私はまず選手に質問です。

「競技本番でも今と同じスタートを行いますか?」

中には試走の際にはスタンディングスタート、競技本番ではクラウチングスタート行う選手もいます。ですからまず上記の質問です。

回答は「行う」ということでした。

そうなると手をつくことの説明です。

クラウチングスタートなら両手をつかなければならず、スタンディングスタートなら手をついてはいけないことを身振り手振りをつけて説明しました。

選手は「わっかた」と答え、私は「もう一度練習しますか?」と尋ねましたが、選手は「大丈夫」と言い行わなかったのでそのまま競技にのぞませました。

いざ競技、その選手はクラウチングスタートを行いました。
多少ぎこちないようには見えましたがルールに反してはいませんでした。

 

この選手はあるクラブチームから参加している選手だったのですが、このクラブチームの選手、他にもスタートラインに手や足が触れるなどで注意をされる選手が多数いました。


これは選手より指導者の問題です。

普段の練習からきちんと練習させてあげてほしいものです。

 

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