うさりく先生の陸上教室

 
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陸上競技に関する情報や基礎知識を発信します。陸上競技を始めた人、もっと知りたい人、また、指導者の皆さんにも参考になるブログです。

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大会で使用したスターティング・ブロックのフットプレートがすぐ外れるのですが・・・ ~用器具について~

f:id:usariku:20170504075658p:plain「大会で100mに出場、スタートで出おくれました。スターティング・ブロックフットプレートが外れそうで気になったためです。
あのスターティング・ブロック、古いのでしょうか?」

 


そのレース、競技場で実際に見ていました。
レース後、その選手から聞いたのが質問の内容です。

下の写真の黒い部分がフットプレート角度を調整でき固定するための金具と溝がついています。写真の右側のフットプレートが、金具を固定していない状態、左側が角度を調整し、金具を溝にはめた状態です。固定といっても金具を溝にはめているだけの状態で、ネジなどで固定しているものではありません。

スタートの際にはフットプレートに足をのせているのですが、スタートの瞬間(フットプレートを蹴る様な状態)に金具が溝から外れてしまうことがあるということです。

 

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公認大会として認定されるには競技場用具・器具類競技役員のことなどいくつかの条件をクリアし日本陸上競技連盟が認めた大会である必要があります。

競技場は5年毎に条件を満たしているか検定が行われます。
走路がひどく損傷していないか、トラックの距離や傾斜が定められた誤差以内に収まっているかなどは検定する内容として想像がつくと思います。

それ以外にも競技場が常備している用具や器具の数量なども検定対象です。

例えば投てき競技で使用する砲丸、やり、円盤、ハンマーの種類や数まで決まっています。面白いところでは、砂場を使う競技などで使用されるスコップやほうきの数まで決まっています。

かなり細かなことまで検定対象となっておりそれら全てがクリアされ競技場としての検定がなされたことになります。

例にあげた投てきの用具バトンスターティング・ブロックなどは個別に規格が決まっており、それぞれが用具や器具としての検定を受けたものでなければなりません。

大会で使用する用具や器具は大会によっては主催者が持ち込む場合もありますが、多くの大会では競技場に備え付けられているものを使用します。

ただし、棒高跳のポールは私物を持ち込んでも構わず、所有者の了解を得れば他の選手も使用できます。

やり投げのやりも個人持ちのものを持ち込める場合があります。競技会場で規格に合っているか検定を受けた後使用が認められます。やりに関しては検定を受けた後、ひとつの用具として扱われ、個人で持ち込んでも誰でも使用できるものとされます。
持ち込めるか否かについては競技注意事項に書いてありますので良く確認しておきましょう。


今回問題となったスターティング・ブロック、実は私物を持ち込んでもいいのです。もちろん検定を受けたものでなければなりません。
これはルールに明記されています。

競技者が自分のスターティング・ブロックを使用する場合は、第161条1⒜⒝に適合していなければならない。他の競技者を妨害しないものならば、デザインや構造はどのようなものでもさしつかえない。


第161条1⒜⒝とは、簡単に説明すると、しっかりとした構造でトラックにしっかり固定でき、トラックを余り痛めないものということです。

しかし、これも持ち込めるのは認められている場合のみ、ほとんどの競技会では「競技用具は競技場備え付けのものを使用する」とか「主催者が準備したものを使用する」と競技注意事項に書かれ、私物の使用は認められていません。

今回のケースも競技場備え付けのものを使用すると競技注意事項に書いてありました。あきらめるしかないのでしょうか・・・

そんなことはありません!

スターティング・ブロックに関するルールには、

 

十分に堅固な構造で、競技者に不公正な利益をもたらさな
いものでなければならない。

 

と書いてあります。しっかりとした物で、競技者に不公平であってはならないということです。

ですから外れやすいものは取り替えてもらえます

どの競技場にも最低3台は予備のスターティング・ブロックがあります。これはルールで決まっています。

今回の競技会場で競技役員を行うこともあるのですが、予備が8台あります。

遠慮せずに競技役員に申し出て構いません。

 

スターティング・ブロックの数、競技場の規模により異なりますが、今回の競技場は、レーンの数×2セット、他に予備3台が必要な競技場です。

8レーンの競技場なので、8×2セット、その他に予備として実際には8台あります。8台のスターティング・ブロックが1つのスターティングブロック置台に乗っているので、計3つの台があります。

 

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競技役員のなかには、この3台のスターティングブロック置台はそれぞれひとつずつ、100mのスタート地点、400mのスタート地点、200mのスタート地点のためにあると勘違いする人がいます。

8台は予備なのですが、予備がないように見えてしまいます。

特に200mが行われる際には100m、200m、400mそれぞれのスタート地点3箇所に散らばって配置されていることが多く、「予備はない」と言われてしまう可能性があります。

それでも、ルールでは最低3台は予備を置くことになっているのです。そのことを覚えていれば大丈夫。

自信を持って「取り替えてほしい」と申し出ましょう!! 

 

 

 

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