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2018年度日本陸上競技連盟競技規則(ルール)修改正と確認~スタート時の不適切行為の対応~

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2018年度日本陸上競技連盟競技規則(ルール)修改正と確認、スタート時の不適切行為(「ピク付き」などを含む)の対応について。

 

  

2018年度日本陸上競技連盟競技規則(ルール)第162条5「スタート」に関する条項には次のような記載があります(ルール原文を編集)。

競技者が下記の行為をしたと判断したなら、スターターはスタートを中止しなくてはならない(以下、合図とは「On your marks( 位置について)」または「 Set( 用意)」のこと)。

(a) 合図の後で正当な理由もなく手を挙げたり、クラウチングの姿勢から立ち上がった
(b) 合図に従わない、遅れることなく速やかに最終の「用意」の位置につかない
(c) 合図の後、音声や動作その他の方法で他の競技者を妨害した


(c)の「動作」という文言は2018年度競技規則の修改正で新たに加わりました。これにはスタートの号砲の前に競技者の身体がピックと動く、いわゆる「ピク付き」も含まれます。

そしてこれら(a)(b)(c)の行為に対し(ルール原文を編集)、

審判長は不適切行為があったとして、該当競技者に警告イエローカード)を与えることができる。 同じ競技会の中で2回警告が与えられた競技者はその種目で失格(レッドカード)となる。 警告の場合、グリーンカードは示さない。


「同じ競技会の中で2回」とは同一レースに限らず、異なるラウンド(予選や決勝など)や異なる種目で計2回のことを言います。つまり警告の回数は累積されるのです。 2回目の警告で失格となった競技者は、それ以後のその競技会の全ての種目(リレーも含む)に出場できなくなります(その競技会から「除外」されます)。

ここまでがスタート時の不適切行為に関する競技規則(ルール)の原則です。

スタートの号砲の前の動作のひとつ「ピク付き」、2017年度競技規則では、「ピク付き」を行った競技者が口頭で注意され、競技者全員にグリーンカードが提示されました。

しかし2018年度競技規則では、警告となる場合があるというかなり厳しい規則になりました。

この競技規則、競技経験が浅い競技者等では「ピク付き」を行うことが比較的よくあり、厳しすぎるのでは・・・

 

そこで日本陸上競技連盟は、日本国内規則国内競技会のみに適用)として次のような定めを設けています(国内規則の概要)。

日本陸上競技連盟が主催、共催する競技会(日本選手権、インターハイ、全国中学等)では競技規則第162条5(原則)が適用される
他の競技会では主催者が競技規則第162条5(原則)を適用するか否かを決めることができる
原則を適用しない場合は、主催者が「不適切行為」に対してどのような対応をするか決め、競技注意事項等に明記し、競技役員、競技者に周知させる
但し、原則を適用しない場合でも、競技規則第162条5の⒜⒝⒞の不適切行為が繰り返し行われたり、悪質なものは警告や除外、失格の対象となり得る

 

以下、原則を適用しない場合の対応例です。

例1:競技規則第162条5(c)の「動作」は不適切行為とせず、2017年度競技規則と同様にすべて注意(競技者全員にグリーンカード)にとどめる

例2:競技規則第162条5(c)の「動作」に該当する不適切行為は、該当競技者を注意とし、その競技者が同一レースで2回以上注意を受けると警告となり警告は累積される。注意でもグリーンカードは提示しない(同一レースで注意が累積されるため)。注意の累積は同一レースのみで他のレースやラウンド、他の種目には持ち越さない。警告(イエローカード)2回でその種目のみ失格とし、競技会からは除外されない(他の種目には出場できる)

例3:競技規則第162条5の警告(イエローカード)は2回目でその種目のみ失格とし、競技会からは除外されない(他の種目には出場できる)

例1と例2は競技規則第162条5(c)の「動作」の場合に限定しています。起きやすい「ピク付き」などに配慮したものです。

例3は原則を適用するが警告2回で失格となっても他の種目には出場できるということです。「ピク付き」などの動作も警告の対象となり得ます。

尚、日本陸上競技連盟が主催、共催する競技会につながる各地区の予選会等では原則を適用することが望ましいのですが、原則を適用しない場合は、日本陸上競技連盟が主催、共催する競技会に進んだ際には原則が適用されるということを競技者等に周知させる必要があります。

 

競技会に出場する時には、まず競技規則第162条5の原則を知り、その上で主催者が定めた独自規則(原則を適用しない場合の対応方法など)があるかを競技注意事項などで確認しましょう。

 

 

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