スターティングブロック、練習や大会で使用することがある人は知っていることですが、夏場はかなり熱くなります。特に手で持つための取っ手の部分に、その対策がされていました。
スターティングブロックは、400m以下のトラック競技のスタートで使用するものです。
スターティングブロックと収納台
使用例(スタートの号砲直後)
このスターティングブロック、選手が使用するときに自分の使いやすい位置に動かすのですが、実は競技役員や競技役員を補助する補助員が動かすことの方が多いのです。
使用していない時は上の写真のように台に載せてあり、400m以下の競技が始まる前に各レーンにセットし、競技が終われば台に戻します。
1周400mのトラックの場合、400mや4×100mリレー、4×400mリレーでは、選手がスタートした直後に一度取り外します。選手が1周走り、スタート地点に戻ってくるからです。
同じ競技が続く時には、選手がフィニッシュした後、再びスタート位置にセットします。
スターティングブロックは、トラックにピンで固定して使います。
次の写真は支柱の後方部を下から見たところ、ピンが左右各4本、計8本付いています。写真には写っていませんが支柱の前方部に4本が付いています。
このピンをトラックに刺すことでスターティングブロックをトラックに固定させます。
このピンは、スターティングブロック用のピンとしてメーカーが販売していますが、ニシ・スポーツの製品はスパイクのピン(先端が尖ったもの)でも代用できます。
ニシ・スポーツが販売しているのは長さ12mmのピンです。
選手がスターティングブロックをセットする際に行うのが、支柱が固定されるようにピンが付いている支柱の前後を踏むことです。踏むのは踵(かかと)で行います。
選手が支柱の前方部を踏んでいる写真
選手が強く踏んでいる時など、スターティングブロックを移動させるためにトラックから外すのが、かなり固いことがあります。
スターティングブロックの支柱には手で持つための取っ手が付いています。下の写真の赤矢印の部分です。青丸はトラックに固定するピンが付いている部分です。
スターティングブロック自体も重量(写真のもので約4.5kg)がありますし、トラックに強く固定されている場合には、取っ手をかなりしっかり持たなければ外せません。
しかし、この取っ手部分、金属でできているため夏場はかなり熱くなります。
熱くて触れないこともあります。
この熱さ対策が行われているスターティングブロックがあります。
次の写真の黄色矢印部分です(青丸はトラックに固定するピンが付いている部分)。
これはホームセンターなどでも販売されているスポンジシートのようなものを巻いたものです。
スターティングブロックなどの器具は通常競技場に備え付けのものを使用します。写真のものも競技場のスターティングブロックですが、熱さ対策を行ったのは、ニシ・スポーツの担当者です。
写真のスターティングブロックには、ニシ・スポーツのスタート・インフォメーション・システムの器具が取り付けられています。
競技場に備え付けのスターティングブロックにスタート・インフォメーション・システムの器具を取り付けたのはニシ・スポーツの担当者、その際に熱さ対策として巻いたものです。
特にルールなどで定められたものなどではありません。
この熱さ対策を最近見たのは日本選手権と関東インカレのときです。日本選手権でも行われているのですからルールに反するものではないのでしょう。
熱さ対策を目的としているそうですが、もしかすると持ちやすいという利点もあるような気がします。
今度試してみようと思います。
選手だけでなく、競技役員や補助員にもやさしい、ニシ・スポーツさんの気配りでした。