あるスポーツ新聞社の記者の方と話をする機会がありました。選手の人柄を記事にしたいとおっしゃっていました。
ある大手スポーツ新聞社の陸上競技担当の記者の方と話をする機会がありました。
陸上競技の選手の競技力は記録や順位として明確になりますが、まだまだ人柄までは知られていない選手が多いということでした。
最近でこそ時々テレビに出演する選手もいますが、野球やサッカー、柔道、レスリング、バレーボールなど他のスポーツに比べればまだまだ少なく、出演する選手も限られています。
私も競技役員や選手の引率として、国民体育大会や日本選手権などの大きな大会の場での、サブトラック(補助競技場)や選手控室などで日本を代表する選手の様子を見る機会があり、競技後の選手同士の会話や選手と報道関係者とのやりとり、競技役員である私に対する選手の態度などから、この選手こんな人なんだと感じることがあります。
ある選手が東京都にあるナショナルトレーニングセンター(日本代表クラスの選手しか使用できない施設)の陸上競技場で練習している様子を見ることがありました。
ヒョウ柄のタイツで上半身は裸、かなりヤンチャに見えましたが、その後、ある大会で競技役員であった私にそのヒョウ柄スタイルからは想像もつかないほど紳士的な態度で、わざわざ確認せずに勝手に行って良いようなことまで、行って良いかと尋ねてきました。言葉使いも丁寧です。
またその選手、全国的な大会の100mで残念ながら準決勝で終わり、決勝に進出できなかった時、準決勝の競技後多くの報道関係者を集めてインタビューを受けていたのですが、その時間の長いこと、30分以上は話していました。
実はその時、報道関係者は決勝に進出した選手のインタビューも行いたかった様子でしたが、その選手たちは決勝に向けた準備があります。とにかくすぐにダウンやケアを行いたいはずです。そのことをわかっていない報道関係者はインタビューをしたがります。
でもそのことを良くわかって決勝に進出する選手にかわりインタビューを引き受けている姿、ある意味「神対応」です。
この選手、塚原直貴氏です。
2008年の北京オリンピックの4×100mリレーで銅メダルに輝いた日本代表チームの第1走者、100mの自己記録は10秒09、日本を代表するスプリンターでした。
2016年度をもって富士通陸上競技部を退部、引退し、今年(2017年)6月に出身地である長野県で開催された第101回日本陸上競技選手権大会混成競技内で引退レースを行いました。
※北京オリンピックの銅メダルは金メダルを獲得していたジャマイカチームの選手がドーピングの検体の再検査で禁止薬物の陽性反応が出たため2017年に銀メダルに繰り上げとなっています。
塚原氏、選手時代にはかなりヤンチャに見えた選手ですが、とっても良い人柄だと私は思います。
塚原直貴選手引退レースの様子は次のブログです。
今後もスポーツに関わり、「目指すは、松岡修造さんみたいなさわやかな感じ、ですかね。」とのことです(上記ブログより引用)。
ご活躍を!!