うさりく先生の陸上教室

 

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ペースランナー(ペースメーカー)

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長距離走、特にマラソンでみられるペースメーカー、先頭選手を引っ張る役目が知られていますが、一般のいわゆる市民ランナー向けのフィニッシュ時間(設定時間)毎のペースメーカーが身近な存在になってきました。 

    

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長距離走、特にマラソンでみられるペースメーカー、先頭の選手をハイレベルかつ一定のペースで引っ張る役目の走者で、レース序盤から選手同士がお互いにけん制し過ぎてペースが上がらない、ペースが乱れるなどが減り、場合によっては選手の風よけになるなど、先頭の選手の負担を減らすことにもつながります。 このペースメーカーは、高記録を出させることを目的に導入されます。

 

大会によっては、一般のいわゆる市民ランナー向けのフィニッシュ時間毎のペースメーカーが身近な存在になってきました。

大規模大会でなくても採用する大会が増えてきています。


このペースメーカー、ペースランナーと呼ばれることもあります(以下「ペースランナー」)。

 

ペースランナーは例えばフルマラソンの場合、3時間、3時間半、4時間・・・と概ね30分毎に設定されたフィニッシュタイムになるように、ほぼ一定のペースで走ります。

 

選手はペースランナーを目安に走ることにより、自身の目標タイムに挑戦します。

 

ペースランナーは、バルーン(風船)を頭につけたり、合わせてビブスなどで他の選手と区別がつくようにしています。

 

次の写真、あるハーフマラソン大会のペースランナー、頭にバルーン、ビブスに時間が書いてあります。このハーフマラソンでは制限時間は3時間、1時間40分、2時間、2時間半のペースランナーが配置されていました。写真のバルーンをつけている4名がペースランナーです。

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ペースランナーがいる大会で注意することがあります。

ひとつの設定タイムに1名しかペースランナーがいない大会があります。どの程度このような大会があるかは不明ですが確かに存在したのを知っています。
これはかなり危険です。ペースランナーは設定タイムより良い記録を持っている人が努めますが、もし急な体調不良などが起きた時には1名だとペースランナー不在となる場合があります。
もしペースランナーを目安とするなら、同じ設定タイムに複数名が走っている大会を選ぶようにしましょう。 

ペースランナーはその設定タイムより良い記録で走ることができる力を持っているため、最後までほぼ一定のペースで走ります。

競技力や経験にもよりますが、後半のペースが落ちる選手は、前半は余裕を持ってペースランナーを目安にできるスピードで走りましょう。前半からついていくのが精一杯なら上手く引っ張ってもらえれば良いのですが、多くの選手が後半かなりつらくなります。

ペースランナーはほぼ一定のペースで走るということを知って目安にしましょう。

そして、マラソンのコース審判員などを行っていて見かけることが多いのですが、ペースランナーの周りは人が多くなる傾向があります。

そのため走りにくい、給水がうまく取れないなどの事態が起きることがあります。

可能ならば少し後方に離れて走るのが良いと思います。
そして後半から終盤にかけて余裕があれば一気に前に出て先を目指しましょう。

ペースランナー、目安にするなら上記のようなことも考慮して、上手く利用しましょう。

最近では東京マラソンのように「完走サポートランナー」と呼ばれる、関門ギリギリのタイムで走るランナー達が、リアルタイムに「見える関門」となって、選手の完走をサポートする大会もあります。


ペースランナーを目安とすることなく1km毎の表示がある大会を選んで、自身でタイム(ラップタイムなど)を確認しながら走るのも良いと思います。

 

 

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