進出条件や組み分け方法は日本選手権に限ったことではなくルールに規定されていることも含まれますので参考にしてください。100m~800m(4×400mリレーを含む)が対象です。
男子100mは、23日(金)に予選と準決勝が行われ、24日(土)に決勝が行われます。
予選は23日の16時25分に競技開始、
準決勝は同日23日の20時35分に競技開始です。
決勝は24日の20時38分に競技開始です。
予選から準決勝への進出条件
タイムテーブルには、「6組-2着+4」(6-2+4)と書いてありますが、その意味が分からない方のために解説します。
予選のエントリー選手数は43名、6組のレースです。
その各組の上位2着の選手と3着以下の選手全体から記録上位4位の選手の計16名が次ラウンドの準決勝に進出します。これを「6組-2着+4」(6-2+4)と表現します。
もし仮に2着の選手が2名いる(1000分の1秒まで同じ記録)組があったら、その組は1着と、2名の2着を合わせて3名が上位2着となりますので、3着以下の記録上位4名は3名に減ります。
また、3着以下記録上位4位の選手が同タイムで2名いたら、上位1から3位までの3名と4位の2名、計5名が準決勝に進め、準決勝進出者は計17名になります。
開催会場のヤンマースタジアム長居は9レーンあるのでそれが可能です。
(9レーンない競技場では該当選手で抽選となります。)
準決勝から決勝への進出条件
タイムテーブルには、「2組-4着」(2-4)と書いてあります。
準決勝は2組、準決勝から次のラウンドである決勝に進出できるのは各組上位4着の選手ということです。
もし仮に4着の選手が2名(1000分の1秒まで同じ記録)となった場合は、9名での決勝となります。(9レーンない競技場では該当選手で抽選となります。)
予選や準決勝の組み分けの方法
予選の組み分け
予選の組み分けは主催者が決めることができます。
一般的には資格記録がある場合は予選の組み分けは、エントリー選手の資格記録上位からジグザク配置という方法で行うことが多いので、資格記録が良い選手同士が同組になることはほとんどありません。
ジグザク配置とは、ルールブックにも出てくる表現です。
次の表のように例えばA組、B組、C組の3組があったとします。資格記録1位がA組、2位がB組、3位がC組、4位がC組、5位がB組、6位がA組というようにジグザグに配置することをいいます。表の下の矢印が示すように左側から上位、ジグザグに配置しています。
この例ではA組、B組、C組の3組ですが、今回の日本選手権の予選のように6組あれば、D、E、F組と更に配置していきます。
A組、B組、C組と表現しているのは、この順番で1組、2組・・・となるのではないからです。それぞれ何組になるかは抽選で決めます。資格記録が1位の人が1組目、2位の人が2組目、という決め方ではないということです。
尚、これは組み分けの方法で、組内のどのレーンを走るのかは別に決め方がありますが、それは別の記事組み分け・レーンはどのように決まるのかで詳しく説明します。
また、予選の組み分けは主催者が決めることができますので、今回の日本選手権で必ずしもこの方法を採用しているとは限りませんが、ルールではジグザグ配置の利用を推奨しています。ただし配置した結果、所属(チーム)が同じ選手が同じ組になった場合は、可能な限り別の組にすることが望ましいとされています。
準決勝の組み分け
まず予選の結果でランキングを決めます。
今回の日本選手権は予選が6組ありますので、1組から6組の各組1着どうしの記録を比較し、ランキング1位から6位を決めます。
次に1組から6組の各組2着どうしの記録を比較し、ランキング7位から12位を決めます。各組内の順位が優先され、例えば1組の1着の記録より2組の2着の記録が良くても、2着であるためランキングは下位になるのです。
そして、「6組-2着+4」の「+4」の部分、3着以下記録上位4名の記録によりランキング13位から16位が決まります。
このように決められたランキングによってジグザク配置で組み分けを行います。
ただしこの場合も所属が同じ選手が同じ組になった場合は可能な限り別の組にすることが望ましいとされています。
この組み分け方法はルールで決まっています。
A組、B組と表現しているのは、この順番で1組、2組となるのではないからです。それぞれ何組になるかは抽選で決めます。
これも組み分けの方法で、レーンは別に決め方があります。
予選の戦い方
準決勝の組み分けは、予選の順位や記録で決まりますので、準決勝の一方の組に自己ベスト記録が上位の選手が集まってしまうこともあり得ます。
そうなると一方の組の4着の記録より、もう一方の5着の記録の方が良いのにその5着の選手が決勝に進めないということも起こります。
ですから、よほど確実に決勝に進める力を持っている選手でなければ、予選から余力を残して走ることはできません。
今大会のようにレベルの高い均衡した走力の選手が多数エントリーしている場合、その選手達も準決勝をどのような組で戦いたいと考えているかで予選の走りが変わってくることもあります。予選は余力を残すか、それとも全力か・・・
いよいよ明日からとなりました。
本日10時選手受け付け開始、参加選手はナンバーカードやプログラムを受け取ることができるため、スタートリスト(予選の組み分け)も明らかになります。
100mの9秒台、 200mの19秒台、はたして出るでしょうか。
男子200mの予選は24日17時、決勝は25日17時50分競技開始です。
本記事で取り上げた組み分けの方法、大会(競技会)のように順位を決めるときに用いられるもので、記録会のように順位決めを行うのではなく記録を出させることが目的の場合は異なる方法をとることがあります。資格記録の上位順など、走力が近い選手を同じ組にするような組み分けを行うことが多いです。