第72回国民体育大会(えひめ国体)の陸上競技が開催されましたが、使用されているナンバーカード、胸用と背中用としてかなり大きさの違うものが配布されています。
ナンバーカードは陸上競技での呼び方です。他の多くの競技ではゼッケンと呼ばれるものです。
第72回国民体育大会(えひめ国体)の陸上競技(以下「国体」)が10月6日より愛媛県松山市の愛媛県総合運動公園陸上競技場 (ニンジアスタム)で開催されていますが、この国体で使用しているナンバーカード、背中用が決まっていて胸用と比べてかなり小さな大きさ、トラック競技で使用する腰ナンバー標識(通称「腰ナンバー」「腰番」)より小さく見えるくらいです。
このナンバーカード、大きさもルールで規定があります。
国内競技でのみ適用されるルール、
〔国内〕ナンバーカード(ビブス)の大きさは、横24㎝以内×縦20㎝以内とし、数字の大きさは縦最低6㎝~最高10㎝とする。
この国内ルール、今年度にかわったものです。
昨年度までは、
〔国内〕ナンバーカード(ビブス)の大きさは、横22㎝~24㎝×縦18㎝~20㎝とし、数字の大きさは縦6㎝~10㎝とする。
横22cm以上、縦18cm以上という規定がありましたが、それがなくなり今年度からは最大サイズの規定だけになったのです。
でも実際にはナンバーカードに印字される数字の大きさに縦最低6㎝~最高10㎝という規定がありますので、その高さの数字が入る大きさ以上にはなります。
胸用、背中用それぞれ個別の大きさの規定はありません。
国体では、今年度改正されたルールにも則ったかなり小さなものを背中用のナンバーカードとしています。
国体のナンバーカードの番号は、都道府県番号(北海道の1から沖縄県の47)までです。二桁であることもかなり小さくできた要因のひとつでしょう。
そして、国体の競技注意事項には、「着用については、競技規則第143条7、8を厳守すること」と記載があります。
その国内ルールの第143条8には(関係部分を抜粋)、
8. ナンバーカード(ビブス)は配布された形で着用しなければならず、切ったり折り畳んだりあるいはいかなる方法でも見えなくしてはならない。
という記載があります。
この中の「配布された形」「折り畳んだり(してはならない)」という部分を考慮して、今回の国体で使用しているような小さな背中用のナンバーカードにしたのではと思います。
その考慮について。
女子選手のセパレートタイプのユニフォームの背中、生地部分がかなり狭いものがあります。昨年度までの大きさのものでは、背中の生地部分よりはみ出す部分が多くなることがあり、ひらひらとじゃまであったり、自然と折れてしまったり、時にはルールに反しているのですがはみ出した部分を折り畳んでいる選手がいたりします。
これらが起きないように考慮した結果がかなり小さなナンバーカードなのだと想像します。
セパレートタイプのユニフォームの女子選手がこのかなり小さなナンバーカードを背中につけているのを見るとこのサイズで良いと思えるものです。
選手にとってもつけやすく良いことなのではないでしょうか。
今国体では選手ひとりに大きなナンバーカード2枚と小さなナンバーカード2枚が配布されています(胸・背・トレーニングシャツ・手荷物用)。
運営側の立場でみると小さなナンバーカード、コスト面でも安価なはずです。運営費の節約にもつながるものです。