脚の疲れをとるために、あお向けに寝て脚を高くすることがあります。その脚の上げ方について。
小学生のときに指導していた選手が、全中(全国中学校陸上競技選手権大会)前に、私が小中学生を指導しているところに調整練習を行いに来ました。
中学生になってからは学校の部活で活動しており、直接指導する機会は減りましたが、ときどき顔を出してくれます。
その時アドバイスしたのは、最も大切なのは疲れをしっかり取りのぞくこと、大会前に限らず普段の練習後や大会での競技間などでも同じであると伝えました。
疲れを取り除くためにはダウンやアイシング、マッサージなどいろいろな方法があります。
私がそのとき教えたのが、あお向けに寝て脚を高くすることです。当然ダウンなども行います。それ以外の方法としていつでも簡単にできることとしてです。
選手にその話をしたとき、この前学校の顧問の先生にも大会の際に「レースの後、脚を高くしておくように」と言われたとのことでした。
しかし、どのように脚を高くするかまでは教わっていないそうでした。
この脚を高くすること、方法を誤ると逆にダメージを受けることがあります。
大会のとき、選手の控え場所などで、脚を高くしている選手を見かけることがありますが、ほとんどが足首辺りの下に何かを入れて高くしている、あるいは壁などを利用して脚を高くしているのです。
次のイラストのように。
あお向けになっている人を横から見たところで右側が頭、左側が脚です。黄色の丸い部分が高くするための支えです。
イラストに示してあるのでわかると思いますが、膝(ひざ)が宙に浮いているため、脚の重さが膝にかかります。
確かにふくらはぎなどは軽くなることが多いのですが、膝には負担になっているのです。
脚を高くするなら次のイラストの様に行います。黄色の部分が脚をのせる台です。
そうです。膝(ひざ)のしたから足首または踵(かかと)までを台になるものにのせます。
これで膝にかかる負担がなくなります。
この時注意することは、台が高すぎてお尻が地面から浮かないようにすることです。
台の高さは身長などにより異なりますが、頭より高くなるようにしてください。
台は何でも構いません。
ベンチ、スチレッチマットを数枚重ねたもの、クーラーボックス(所有者や顧問の先生などの了解を得るように)、自宅ならばダイニングチェアや、布団を数枚重ねたものなど。
時間もその時の疲労度により異なりますが、私の経験、選手に行わせた経験上では15分程度でも効果はあります。
この脚を高くし疲れをとる方法は、選手だけでなく立ち作業が多い人にも良いと思います。
是非試してみてください。