リレーは陸上競技の中でも唯一、仲間と呼吸を合わせて行う競技です。
バトンパスがうまくいったとき、チームベストを出せたとき、他の種目とはまた違った喜びを味わうことができます。
それだけにバトンパスの練習には気合が入りますよね。
今回は、リレーのバトンパスの練習についてです。
学校で練習するとき、大会に行って練習するとき、どちらにも当てはまる話です。
パート練習(二人だけでのバトン合わせ)の時にこんな光景をよく見かけます。
バトンをもらう人の走り出すタイミングが早すぎて、バトンを渡す人が追いつけない!
そこで「ごめーん」と言い、ふたりが止まってしまう。
見ていた指導者は、次走者に対して「出るのが早い!」などと注意をしている。
これでは練習になっていません。
良くない点はどこだと思いますか?
良くない点~その①~
指導者が、「出るのが早い!」などと注意をしているというところが良くないです。
「早い」とか「遅い」と指導者が言ってしまう前に、まず選手同士で確認をさせることが大切です。
まずは「今、バトンパスどうだった?まずはふたりで確認」と声かけをします。
ふたりで話し合い、うまくいかなかった点を本人たちが自ら認識しないと、次につながりません。自覚がない、あるいは本人たちの認識が間違っているときに初めて指導者側から原因を教えましょう。
本人たちで解決策を導き出せることが一番良いことです。
最近の選手、主に小中学生ですが、全て一から人に教わることが当たり前で、自分で考えるということをしなくなっていると感じます。それでは大きな進歩につながりません。
よくない点~その②~
指導者が、バトンパスに失敗して「ごめーん」と言い、止まってしまう選手に対し、何も注意をしないことが良くないです。
このような指導者ははっきり言って指導力不足です。
もし本番(競技中)に同じような失敗が起きそうになったとき、「ごめーん」でDNFとしますか?
(DNF=Do Not Finish 途中棄権)
しないですよね。
バトンが渡るまで何とかするよう指導してあげてほしいです。
良くない点~その③~
良くないのはもちろん指導者だけではありません。
そこで「ごめーん」と言い、止まってしまうふたりの選手も良くないです。
理由はもう分かりますよね。
タイミングが合わなくても何とか渡す
この強い気持ちがないとバトンはつながりません。
練習のときから、何が起きてもとにかく渡す、ということをしておくべきです。
特に大会での練習、そう何本もできるものではありません。
失敗した時の対応も大事な練習です。バトンを落とした時の対応もそうですよ。