2018年度日本陸上競技連盟競技規則(ルール)では2017年度規則に追記された事項もあります。リレーのマーカー(テープ)に関する追記について。
2018年度日本陸上競技連盟競技規則(ルール)では2017年度規則からの追記もあります。
今回は、4×100mリレーなどで、前の走者が走ってきて、次の走者が走り出すタイミングを決めるためなどにレーン上に貼る、マーカー(粘着テープ)について。
あのマーカー(テープ)、自分と隣のレーンの境目の内側のラインに少しでもかかっていたらNG、サイズは最大40cm×5cmであることなど過去の記事でも紹介しています。www.usariku.com
マーカー(テープ)に関する規則(ルール)は守られていないという以前に知られていない場合が多いのです。
オリンピックなどの大規模国際大会でさえルールに則っていないことがありました。
ルールでは(一部略)、
レーンでリレーを行う場合、競技者は大きさが最大50㎜×400㎜のテープをマーカーとして1カ所、自らのレーン内に貼ることが許される。それ以外のマーカーの使用は認められない。
と記載されています。
「自らのレーン内に貼ることが許される」、つまり内側のラインは含まれないということです。
2018年度規則(ルール)では、次の文言が追記されました。
規則に違反している マーカがあれば、規則に合わせるよう、あるいは剥がすよう 、審判員は当該競技者を指導する。指導に従わない場合は、審判員が剥がさなくてはならない。
〔注意〕悪質な場合、第145 条2を適用することができる。
次の記事はマーカーが内側のラインに触れていることを審判員が注意し、規則に合わせるようにさせているところ、審判員が指導している様子です。
しかし、このように指導し是正させることは行われてきていない大会も多数あるように感じます。
その理由として審判員の人数が足りないことが考えられます。また競技進行の都合上時間的な余裕がないこともあったのでは・・・
もちろん少ない人数、厳しい時間の中でも、きちんと確認、指導している審判員もいます・・・
2018年度規則(ルール)修改正で、テイク・オーバー・ゾーンの長さが30mになったリレー種目があります。それに伴い加速ゾーン(通称「ブルーゾーン」)もなくなりました。
これによりテイク・オーバー・ゾーンの入口の審判員がマーカーを貼る場所に近くなり、これまでよりマーカーが規則に合っているか確認し易くなったと思います。
追記された規則(ルール)、
規則に違反している マーカがあれば、規則に合わせるよう、あるいは剥がすよう 、審判員は当該競技者を指導する。指導に従わない場合は、審判員が剥がさなくてはならない。
〔注意〕悪質な場合、第145 条2を適用することができる。
これは審判員が行うことについての規則(ルール)ですが、審判員が「剥がさなくてはならない」ことも明記されました。
また、悪質な場合は規則第145条2、警告や失格の対象にもなり得ることが記載されました。
これまでも、マーカーのサイズや数、貼る位置などは規則(ルール)にあったことですが、実際には守れていないことが多かったことです。
特に貼る位置・・・
規則に反している時に指導しても理解できない選手やなかなか直さない選手も時々います。
時にはこれまで注意されたことがないと言い出す選手も・・・
審判員が貼る位置を直したりすることはありません。
今後は場合によっては審判員に剥がされることもあり得ます。
レース直前に指導されること自体、集中力や各選手のルーティーンなどにも影響することです。
マーカーのサイズや数、貼ることができる場所などの規則を知って、審判員による指導を受けないのが望ましいことです。