駅伝に関する記事です。今回は繰り上げスタートについて。
「繰り上げスタート」、よく耳にするのが箱根駅伝(正式名称は「東京箱根間往復大学駅伝競走」)です。繰り上げスタートのために「母校のたすきがつながらない」ということがあります。
本記事にでてくる中継線などについては、過去の記事を参照してください。
駅伝のルール、日本陸上競技連盟駅伝競走規準(以下「駅伝競走基準」)には繰り上げスタートについて次のように書かれています。
繰り上げスタート
1. 走者の中継所への到着がはなはだしく遅れた場合、繰り上げスタートを行うことができる。その条件は競技会前に各チームに公表する。
2. 繰り上げスタートは、審判長または中継所主任の指示で行なう。この場合、中継線をスタートラインとする。
「走者の中継所への到着がはなはだしく遅れた場合」、多くは先頭の選手より遅れた場合をいいます。
遅れが大きくなると、交通規制時間の問題、競技会によっては会場施設の利用時間、また例えば中学生の部、一般の部というように複数部門の駅伝がありスタート時刻が異なるときは次のスタートへの影響というように繰り上げスタートを行う理由はいくつかあります。
繰り上げスタートを行う可能性がある大会では、繰り上げスタートを行うのは何区で先頭の選手(チーム)がその区間をスタート(厳密には前区間の選手が中継線に到達)してから、何分経過すると繰り上げスタートになると各大会で決められています。
例えば、先頭の選手(チーム)が中継線に到達してから20分経過後に繰り上げスタートを行うならば、前区間の走者がその20分経過までに中継線に到達していないチームは一斉に繰り上げスタートを行います。
その時のスタートラインは中継線です。
ときどきあるのが間に合うかぎりぎりの時、間に合うようならその時たすきを受け取る次走者は中継線上を含む進行方向に移動し、たすきの受け渡しを行わなければなりません。
間に合わなければ、繰り上げスタートとなります。前走者からたすきを受け取れない、つまりたすきが途切れてしまうときです。