うさりく先生の陸上教室

 

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陸上競技に関する情報や基礎知識を発信します。陸上競技を始めた人、もっと知りたい人、また、指導者の皆さんにも参考になるブログです。

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男女混合4×400mリレー

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今後注目される種目、男女混合4×400mリレー
2018年3月6日一部追記、削除(赤字部分)

 

 

2017年6月9日、国際オリンピック委員会はスイス・ローザンヌの理事会で、男女混合4×400mリレー2020年東京オリンピックの正式種目に採用とすると発表しました。

 

男女混合4×400mリレーの編成ルールは、男女各2名、走順に定めはない、つまり男子の走順、女子の走順はチームで自由に決めて良いということが、今確認できている限りでは全てです(各競技会の要項での定め)。


参考記事 

www.usariku.com

 

男女混合4×400mリレーは、今年(2017年)4月に開催された「2017ワールドリレーズ(世界リレー選手権)」でも実施されました。

日本に関しては、9月9日にフランスで開催された国・地域対抗戦のデカネーション(2017/アンジェ)大会で実施された男女混合4×400mリレーに日本代表チームが出場しています。

 

その後国内の大会でも実施されるようになり、10月28日の第101回日本陸上競技選手権リレー競技大会(日本選手権リレー)では 東京 2020 オリンピック特別対策種目として、U18男女混合4X400mR(高校1・2年生による都道府県を代表する混合チーム)が実施されました。

 

私が把握しているだけですが、国内では他にも、
10月14日に福島県で開催の第6回東邦カップふくしまリレーズ、
11月5日に静岡県で開催の第8回エコパトラックゲームズ
で行われています。

その気になる結果ですが(Mは男子、Wは女子)、

・世界リレー選手権での1位は、バハマ(走者:M・W・W・M)3分14秒42
・デカネーションでの日本代表チームは 3分27秒88(佐藤 M富士通・奥村 W共愛学園高校・武石 W東邦銀行・木村 M四電工)
・日本選手権リレーでの1位は、福岡県チーム、3分31秒70(今泉M・金W・河北W・花岡M)
・ふくしまリレーズでの1位は、福島選抜、3分23秒83(武石 W東邦銀行・記野 M東邦銀行・青木 W東邦銀行・渡部 M・城西大)
・エコパトラックゲームズでの1位は、静岡県大学選抜、3分26秒90(小川 M常葉大・杉浦 W青山学院大・伊谷 W駿河台大・加藤 M早稲田大)

 

現時点での日本最高記録は、ふくしまリレーズで福島選抜が記録した3分23秒83です。
エコパトラックゲームズでの静岡県大学選抜の記録も日本大学最高記録、
日本選手権リレーでの福岡県チームもU18の日本最高記録ではないかと思います。

 

これらの記録は選抜チームによるものですが、ある大会の競技結果をみると、単独高校で3分33秒37、単独高校の日本高校最高記録かもしれません。 

 

この中のある大会で実際にレースをみましたが、男女の走順の違いにより抜きつ抜かれつの面白いレースでした。

今年のトラックシーズンはほぼ終わりになり、男女混合4×400mリレーが実施される競技会もほとんどないと思いますが、来年度のトラックシーズンでは多く競技会で実施されるのではないかと思います。

あちらこちらで日本最高記録がでるのでは・・・

中学生で実施するかは主催者次第ですが(今年実施されたある大会では中学生と高校生の混合チームも出場しているようです)、高校以上では男女別の4×400mリレーだと男女それぞれ4名の選手が必要ですが、それぞれ2名いれば出場できます。

もしかすると、日本最高とはいかなくても、各カテゴリーの各都道府県最高記録などを狙えるチャンスがあるかも知れませんね。

オリンピック種目になる、陸上競技にも「MIX(ミックス)」の時代がやってきました。
ルール上では「男女混合」は「ユニバーサルuniversal)」という性別のカテゴリー、性別のカテゴリーは「男子(men’s)」「女子(women’s)」「ユニバーサル(universal)」の3種です。

男女混合4×400mリレーは既に実施されていますが、2018年3月3日時点では「世界記録」や「日本記録」として公認される種目にはなっていません。
本記事中の「最高記録」は公認の日本記録等とはならない「最高記録」です。
しかし今後「世界記録」や「日本記録」として公認される種目になる可能性はあります。
「世界記録」や「日本記録」となる時、過去にさかのぼって認められる場合があるため、公認大会で当該種目を実施する主催者は記録された結果を「新記録」として申請できるように結果資料等の保存をしておく必要があります。

  

  過去の記事一覧f:id:usariku:20170501233717p:plain

 

 

 

陸上競技場、トラックのレーンの幅は?

f:id:usariku:20170423225103p:plain陸上競技の競技場のトラック、多くが1周400mですが、レーンの幅にも決まりがあります。

 

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陸上競技場のトラック、多くが1周400mです。中には1周200m、250m、300mという競技場もあり、公認競技場として認められていることもあります。

陸上競技場のトラックにはレーンがありますが、レーンの幅にも決まりがあります。


「公認陸上競技場および長距離競走路ならびに競歩路規程」というルールには、 

1レーンの幅は1m220又は1m250

と記載があります。

「トラック競技」に関するルールには、

400mまでのレースにおいて、各競技者は、幅50㎜の白色のラインで区切られた、右側のライン幅を含む最大幅1m250のレーンを走らなければならない。すべてのレーンは同じ幅でなくてはならない。

という記載があり、更に、

〔国内〕 2010年4月1日以降に建造されたトラックおよび走路を全面改修するトラックに関しては、上記のレースのために、レーン幅は1m220(±0.01m)とする。
〔国際-注意〕  2004年1月1日以前に建造されたトラックに関しては、上記のレースのために、レーンの幅は1m250でもよい。

と記載されています。「上記のレース」とは400mまでのレースです。

 

レーンの幅は競技場が建造された時期、トラックを全面改修した時期などによって異なります。

私がルールを知ったころには1m250しかなかったのですが、今は1m220というルールもあり、個人的には1m220のレーンの競技場は新しいトラックだというイメージです。

では、この3cmの差、はたしてどの程度の差なのか・・・

先日ある競技会である競技場に2年ぶりに行きました。
その前日練習でのこと。

トラック脇で選手の練習を見ているとトラックに何か轍(わだち)のような跡が。
次の写真、上側が進行方向。

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ピンときました。レーンの幅を変えたのだと。

この競技場、昨年春に公認の継続更新を行っています。その時にレーン幅を1m250から1m220に変えたのでしょう。レーンの数は以前から9レーン。

全レーンをみると次の写真のとおりです。ちょっと見にくいかもしれませんが。

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2レーンから外の各レーンに跡があります。レーンラインが内側に移動したことになります。2レーンでは3cmですが、9レーンの内側では24cmの移動です。
写真の左上曲走路部分の9レーンの外側と下の直走路部分の9レーンの外側に緑色の濃い部分がありますが、これが1m250のときのトラックの外側です。

内側400mは同じ位置ですが、外側は全体に縮んだトラックになったということになります。

ということは、レーンに分かれてスタートする競技の曲走路にあるスタートラインやテイク・オーバー・ゾーンなども2レーンより外側のレーンでは移動しているはずです。

次の写真は400m、9レーンのスタート位置、黄色矢印のところに以前のスタートラインを消した跡がありました。

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レーンの幅、1m250と1m220の違いを明らかに比べることができました。

1レーンでは3cmですが、全体ではこんなに影響があると感じることでした。
※選手が走る距離は当然ですがかわりません。トラックの全体像としてとらえた感想です。  

  

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フィールド競技で3回無効試技でも6回の試技ができるとき

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フィールド競技(走高跳棒高跳を除く)では、3回試技を行った後、上位8位までの選手が後3回試技を行える競技会があります。そのような競技会で最初の3回の試技が全て無効試技(ファール)でも後3回試技が行えることがあります。

 

 

ある競技会での投てき競技、ある選手かなり好調なようで自己記録を大幅に上回る試技が続きましたが、残念ながら3回の試技全てが無効試技(ファール)でした。

投てき競技での無効試技(ファール)の多くは、試技が行えるエリアの外に試技中に出てしまうというものです。よくあるのは投げた後、勢い余って投てき方向に足をエリア外に踏み出してしまうことです。

詳細はここでは省略しますが、エリアから出る位置によって無効試技となることもあります。不慣れな選手に多い無効試技です。

この競技会でのフィールド競技(走高跳棒高跳を除く)では3回試技を行った後、上位8位までの選手が後3回試技を行えます。

このとき3回の試技全てが無効試技(ファール)だった選手、3回目の試技を終えた時点では「記録なし」です。

この選手の指導者、顔見知りの方です。私の直ぐ近くで観戦していて、選手にときどき指示も与えていました。きちんとルールに則った指示の与え方です。

選手は上位8位までが行える残り3回の試技に進めないものとして荷物を整理しだしました。

選手の指導者も終わりだという様子です。


「あれっ、ちょっと待ってください。」、指導者に声をかけ、プログラムを確認。

「後3回投げられますよ。選手にも伝えてあげてください。」

 

選手数は15名前後、しかし実際には複数部門が同時に競技を実施しており、その3回無効試技の選手が出場している部門の選手数は4名でした。

 

ルールでは(一部略)、

走高跳棒高跳を除き・・・略・・・競技者が8人以下の場合には、各競技者に6回の試技が許される。
前半の3回のラウンドで有効試技が一つもない競技者も、後半の試技が許されるが、その試技順は有効試技のある競技者の前とし、複数いる場合は当初のスタートリスト順とする。

 

このときの3回の無効試技はまさにこのルールに該当します。

出場選手数が8名以下の場合は例え3回目までの試技が全て無効試技でも、後半3回の試技が行えるのです。※2017/11/15「に満たない」を「以下の」に修正

投てきの競技役員はルールを知っているので選手に説明することなく3回無効試技の選手も加えて後半の試技順を選手に告げました。

4回目以降の試技を行いましたが、はやり一旦集中力が落ちたためか、前の無効試技になった3回の試技と比べパフォーマンスが落ちました。

このケース、ルールを知っていれば最初から6回の試技ができるとわかっていたはずです。

もし知っていたら、結果に影響があったかもしれまん。 2017/11/21脱字追加

自分が出場する競技のルールは知ってから競技にのぞみましょう。

 

  

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競技の時にいない、「欠場」とされることがあります。

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競技会で招集(点呼)を受け、競技場所(トラック競技ではスタート地点付近)での確認(一般的に「最終コール」と呼ばれる)も終えたのに、いざ出番というときにいない選手がいます。

 

 

 

 

先日行われた中学生以上の選手が参加できるある競技会でのこと。

男子400m、組数は25組、100mは90組、他の種目も含め比較的参加者が多い(エントリ―人数約1,200人、開催期間1日)競技会でした。

選手は招集(点呼)の後、各自で競技場所に移動します。

 

その競技会では出発係という選手をレーンに入れ、スタートの準備をさせるなどを行う競技役員でした。
スタートのやり直しがあったらその原因を、アナウンサーに伝え、選手にグリーンカードや失格の赤/黒カードを出すなども行います。
また選手のレース前の最終コールも行います(複数名で役割分担をすることが多い)。

 

 

男子400m、スタート地点(400mなのでフィニッシュ地点でもあります)は多くの選手でにぎわっています。

 

前の組がスタートした後、次の組の選手に「〇〇組の選手、競技の姿になって集合してください。」と声をかけます。

声の掛け方も競技役員により様々です。

この記事での声の掛け方は私が行うときのものです。

※「〇〇組の選手」ではなく「次の組の選手」と言ってもよいのですが、具体的に何組という数字を言うようにしています。選手が誤ることを防ぐため、他の選手にも次のレースが何組か知らせるためでもあります。組数が多い大会では選手に今のレースは何組かと聞かれることがよくあります。言い方ひとつでその質問もほとんどなくなります。大会によっては数組先までの選手を椅子に座らせるなどすることもありますが、これはどちらかというと規模の大きな大会でのことです。

 

このときは時々雨も降り寒いので選手の脱衣のタイミングを早くし過ぎないように配慮もします。

競技前の選手は既にスタート地点付近での最終コールを終え、その付近にいますのでほとんどの選手は直ぐに集まります。

 

25組の内、22組が競技中、23組の選手に集合するよう声をかけたときのこと。 
選手が集まりましたがひとり足りません。

○○レーン、ナンバーカード△番の選手いませんか」と声をかけます。

何度か呼び、辺りを歩きながら声をかけます。来ません。名前や所属も合わせて呼びます。でも見つかりません。

 

前の組のレースが終わったので集まった選手に、レーンに入りスターティングブロックのセット、試走をする人は行うように指示を出します。

 

その段階でいない選手は走る意思がないと判断し、欠場とすることもできますが、できれば走らせてあげたいと思います。

 

その時少し離れた場所に来ない選手のナンバーカード(ゼッケン)の数字に近い数字のナンバーカードを付けた選手が数名集まって談笑しているのが見えました。どうやら同じ所属の競技を終えた選手たちのようです。 

 

そこに行き、氏名で確認しました。

その中に探していた選手がいました。

何度も呼んだことを告げ、その選手の組がもうスタートの準備に入っているので、直ぐ準備するように伝え、スタート地点に戻りました。

 

他の選手が試走を行い、スタートライン近くに戻りだします。

 

まだその選手は来ません。

 

急いで見に行ったらまだユニフォームになっておらず、スパイクも履いていませんでした。

 

同じ組の他の選手はスタートの準備を終え始めています。

 

残念ですがダメ。 選手に「欠場にします。スタート後説明に来ますので待っていてください。」と告げ、スタート地点に戻りレーンを欠場としてその組をスタートさせました。

 

スタートを見送った後、次の組の対応を他の競技役員に頼み、来なかった選手のところに行き、欠場とした理由を説明しました。

まず、来なかったこと。それが最大の理由ですが、あのまま来るのを待つと、他の選手が待たなければならない時間が長くなるということ、それも問題であるため欠場と判断したと告げました。

またこの欠場に納得がいかない場合は大会総務(大会本部)に申し出ること、その際はできれば顧問も連れてきてほしいということも。

 

そして、その選手を欠場にしたことを手元の資料に記しました。

 

競技役員としてこのような形で選手を欠場にするのはとってもつらいことです。

 

このケースで一番問題となるのは他の選手を待たせる行為だと私は思います。

 

この選手ほどではないのですが、実際に遅れてくる選手がかなりいます。

この記事の選手は中学生ですが、高校生以上、一般(大学生以上)の選手にも。

 

最終コールが済んだからといっても競技の際にいないと欠場となることがあります。

このような選手には自分が競技に来ていることを忘れず行動することを心掛けてほしいと思います。

 

  

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その常識、一般的には常識ではありません ~更衣室でのこと~

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あるロードレース大会、日本陸上競技連盟登録選手から一般のランナー(市民ランナー)までが参加できます。そこで起きること。ある人たちにとっては常識なのかもしれませんが、一般的には常識ではないことです。

 

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あるロードレース大会、40回を超える歴史ある大会で、オリンピアンが出場することもあります。強豪大学も出場するかなりレベルの高い大会です。

街中を走る1周5km、それを4周する20kmの日本陸上競技連盟公認コース、5kmの部、10kmの部もあります。

日本陸上競技連盟登録選手だけでなく一般のランナー(以下「市民ランナー」)も参加できる大会です。

今年の上位争いはオリンピアンと箱根駅伝のシード権を持つ大学、箱根駅伝の予選会で見事箱根駅伝の出場権を得た大学の選手たち、かなりのハイスピードのレースです。

周回コースなので同じ場所でもトップ争いを4回観戦できます。移動すれば周回の反対側に行くこともでき、そうすれば最大8回も観戦できます。

多くの市民ランナーは上位選手より周回遅れ(1周以上抜かされる)となり、抜かされる前の後ろから近づいてくる足音、抜かされるときに聞こえる息づかい、そしてスピード、抜かし去っていく選手の後ろ姿などを肌で感じることができるという貴重な経験もできる大会として知られています。

ラソン大会でトップの選手が折り返してきてすれ違うことはありますが、後ろから抜かれるというレースはかなり貴重だという市民ランナーの声が多数あります。

その迫力を楽しみに出場する市民ランナーもいます。

その市民ランナーも決して遅いわけでなく、20kmの制限時間が100分、1kmを5分以下のペース、マラソンで例えると3時間30分以内で走る位のスピードが求められます。

お祭り気分で走る選手がいないロードレース、まさに陸上競技です。

 

この大会の会場施設、男子用の更衣室として小学校の体育館が利用できます。

女子には小学校の校舎内に更衣室が設けられています。

自己管理、自己責任になりますが荷物を置いておくこともできます。

他に貴重品預かり所も設けられています。

雨天時にも困ることなく選手に好評な会場施設です。

 

男子更衣室、入口には「男子更衣室」という看板、そのわきには「女性立入禁止」の貼り紙もあります。

会場図にも「男子更衣室」と明記されています。

体育館で開放感がありますが、「男子更衣室」です。

その男子更衣室で問題が起きます。

その問題・・・女性が入り込んでいるのです。

その女性、実業団や大学のスッタフ(マネージャー)です。

実業団や大学だけの大会では当たり前のことなのかもしれませんが、市民ランナーもいる大会です。中には不快に感じている選手もいます。

その女性が入っている団体や本人たちに注意すると出て行ってくれます。

しかし残念なことにある実業団の監督が注意した競技役員に食ってかかったのです。構わないじゃないかと。

比較的若い監督、大会を主催する陸上競技協会の責任者(その若い監督も知っている重鎮です)から厳重注意されました。

この実業団、名前は聞きますが陸上競技の実力のほどは・・・
公式サイトをみると、「ニューイヤー駅伝全日本実業団対抗駅伝競走大会)」出場を目標とするチームのようです。
来年元旦のニューイヤー駅伝出場権は後わずかでしたが得られていませんでした。

監督の行為、選手のために熱くなり過ぎたのかも知れませんが、どうみても非常識なことです。選手を指導する立場の人の行為だとは思えません。

陸上競技の選手やスタッフは衣類などから所属団体名がわかります。

このときも周りにいる市民ランナーにはわかっているはずです。
企業としてもマイナスイメージです。

女性が男子更衣室にいる、実業団や大学だけの大会では当たり前のことなのかもしれませんが、一般的には非常識なことです。

他の参加者のことも考え、大会に臨んでほしいものです。

 

 

 

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競技の前の試走(流し)

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トラック種目の競技の前に試走(一般的には「流し」)を行うよう競技役員が指示することがあります。このことについて。

 

 

 

 

競技会の時、トラック種目の競技の前に試走(一般的には「流し」)を行うよう競技役員が指示することがあります。

400mまでの種目や4×400mリレーなどスターティングブロックを使用しスタートする種目では選手各自でスターティングブロックをセットし、その確認の意味もあるので多くの選手が試走を行います。

試走の距離なども選手それぞれです。

中には明らかに慣れていないため周りの様子を見てから行う選手もいます。

スターティングブロックを使用する場合、多くの競技役員は「(スターティング)ブロックをセットしてください」とか「(スターティング)ブロックを合わせてください」という言い方をします。中には「(レーンに)入ってください」と言うだけの競技役員もいます。

これらはスターティングブロックをセットして、試走をすることを意味しています。

周りを気にすることなく試走を行ってください。もちろん行わなくても構いません。

 

 

800mもレーンに分かれてスタートを行うときは同様に各自で試走を行います。

 


レーンに分かれてスタートを行う中長距離種目や4×400mリレーの第2走者~第4走者は、スタートの前に競技役員から「流して(試走して)ください」などと言われることがあります。

選手はその指示に従って試走(流し)を行います。


この試走(流し)、中には他の選手につられてかなり長い距離をかなり速い速度で走っている選手がいます。

例えばこれから4×400mリレーで400mを走るのに、そんなに長く、速く走って大丈夫なのかと思うような選手・・・

自分の出場する競技に合わせ、距離や速度を考えてください。

この試走(流し)、義務ではありません。
やってもやらなくても構いません。 

 

 

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スタートの時は動かない、じゃまになる所にはいない。

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スタートの時は動かない、じゃまになる所にはいない。これ競技中の選手に対することではなく周りにいる人のことです。

 

ある競技場、補助競技場(サブトラック)はありません。

サイドスタンドも無く、バックスタンド(芝生)に移動する時やウォーミングアップをバックストレートで行う時、トラックの直ぐ外側を通らなければならない競技場です。

当たり前のことですが、そこを通行している人は、そこが競技のスタート地点であるときは静かにし、移動をやめてその場で動かない、スターターの視界に入るなどじゃまになる所にはいないようにしなければなりません。

しかし多くの人がスタートが始まるときでも通行し、スターターの視界に入る所で見ていたりしています。

そのためスタートの前に移動させたり、離れた場所で待たせたりしなければなりません。

 

特に多いのは、フィニッシュライン付近でスタートする400m、400mH、800m、4×100mリレー、4×400mリレー、第3コーナー付近でスタートする200mのスタートの時です。

通行している人の中にはスタータから離れているため、スタートであること自体気付いていない人もいます。

トラックの脇を通行するときは、その辺りでスタートが行われていないか、スタートが行われていたら通行して良い時か、そこはいて良い場所なのかなどを考えてください。

これはそこを通行する全ての人に対することです。

この競技場のバックスタンド(芝生)は主に選手が控える場所に使われますが、時には保護者などがいるときがあります。その人たちも同じです。

 

これ応援のマナー、自分に関係する選手が出場していない競技やレース(組)の時も、スタートのときは静かにして他の人のじゃまをしないのと同じです。

競技場の構造が悪いのもありますが、競技役員が移動を促したり、静止させたりすることも多く、時にはスターターがスタート時に使うマイクで「トラックの外を歩いている人直ぐに移動してください」とか「スターターの正面にいる人、視界に入り選手が見にくいので移動してください」などと言うこともあります。

 

トラックの周りを歩く人もマナーを守りましょう。

 

でもこのマナー、守れている人もいます。以前に注意された人が正した場合もありますが、ある学校の選手は常にきちんとした行動をとります。
かなりの選手数の学校です。
指導者がきちんとしているのか、先輩から教わっているのか、気を配る人がいて仲間に教えているのかまではわかりませんが、気持ちの良いことです。

 

  

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飯塚翔太選手による「スピードアップ講座」

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リオデジャネイロオリンピック世界陸上ロンドンの男子4×100mリレーで銀メダル、銅メダルに輝いた日本代表チームの第2走者、飯塚翔太選手(ミズノトラッククラブ)による「スピードアップ講座」が開催されます。 

 

 

飯塚選手、昨年のリオデジャネイロオリンピックや今年の世界陸上ロンドンではリレーのメンバーとしてその活躍が注目されましたが、200mでは日本歴代2位の20秒11、100mでも10秒08(日本歴代9位)の記録を持つ選手です。

もちろん4×100mリレーの日本記録37秒60を樹立したメンバーのひとり、その飯塚選手による講座です。

 

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提供 ミズノ株式会社様 (パンフレットの電子データ化をご了承くださいました)

 

開催日:2017年11月23日(木・祝日)

会場:エスポートミズノ8階特設会場(東京都千代田区神田小川町3-1)

内容等:
第1部 12:30~13:30 対象 小学3~6年生30名
飯塚選手による、速くなるためのポイントをかけっこなど体を動かしながらレッスン!

第2部 15:00~16:00 対象 中学生・高校生25名
部活動生必見!飯塚選手による、現状より速くなるためのトレーニング法!

握手・サイン会 13:40~14:30・16:10~17:00
上記時間帯にエスポートミズノ全館で買い物された方(講座参加者以外の方も対象)

 

第1部・第2部の応募期限は11月19日(日)

応募者多数の場合は抽選です。当選者発表は11月20日(月)

 

応募は下記URLまたはQRコードの応募フォームより行えます。

http://www.mizuno.jp/campaign/shop/SPORT_20171123

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お問合せ先:エスポートミズノ2階ランニング売場 03-3233-7266

 

 

以前、飯塚選手による陸上競技教室に関わる機会がありましたが、内容も充実したもの、さらに飯塚選手の人柄の良さが伝わる素晴らしいものでもありました。

その時のことを記事にしています。 

 

私が注目するのは「教室」でなく「講座」であることです。

以前機会を持った陸上教室も思い返せば「講座」でもありました。

一般の人が受ける機会が少ない、トップアスリートによる講座です。

  

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日本選手権リレー 多田修平選手が他の選手と異なる行動を・・・

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第101回日本陸上競技選手権リレー競技大会に多田修平選手が所属する関西学院大学が出場、多田選手の行動に他の選手と異なるものがありました。

 

 

 

 

第101回日本陸上競技選手権リレー競技大会(以下「日本選手権リレー」)が10月27日~29日、神奈川県の日産スタジアムで開催されました。

6月に開催された日本陸上競技選手権大会が個人種目の日本一を決める大会なのに対しリレーの日本一を決める大会です。

その4×100mリレーに世界陸上競技選手権の4×100mリレーで銅メダルに輝いた日本代表チームの一員、多田修平選手が所属する関西学院大学が出場しました。

 

4×100mリレーの第2走者~第4走者は、前走者がある地点に到達したら走り始めるのですが、その地点がわかるようにマーカー(テープ)をトラック上に貼ります。

 

このマーカーやバトンパスに関しては過去に複数記事を書いています。以下はその中の主な記事です。 

 

 

 


マーカー(テープ)を貼る位置を決めるのにはいくつかの方法がありますが、日本選手権リレーに出場するほとんどのチームが、加速ゾーン(通称「ブルーゾーン」、詳細は本記事で紹介の過去の記事を参照)の入口を示す助走マーク(通称「ブルーライン」)から自分のスパイク(シューズ)の大きさを1足として何足と、予め決めておいた足数(足長や歩数という呼び方もします)の位置に貼ります。

次の写真がその足数を数えているところです。選手の背中側、各レーンの中にある青いラインが助走マーク(ブルーライン)です。

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数え終えるとマーカー(テープ)貼ります。
次の写真、中央の選手は貼り終えたところです。左側の選手は数え終えランニングタイツの右側、腰ナンバーの下に貼っていきているマーカー(テープ)をはがそうとしています。右側の選手は数えている最中です。
奥にいる競技役員は正しく貼っているかを確認しています。

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話を日本選手権リレーでの多田選手に戻します。

多田選手は第4走者、もう少しで競技開始というときの第4走者の写真が次のものです(多田選手は一番外のレーン、写真では左側)。

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他の選手が助走マーク(ブルーライン)近辺に並ぼうとしている時に、足数を数えています。

そうです。足数を確認しているのです。

この足数、リオデジャネイロオリンピックの男子4×100mリレーでは、1足の半分の0.5足を更に半分にした4分の1足まで調整したというほどのシビアなものでもあるのです。


日本選手権リレー、多田選手には注目が集まります。

その多田選手が、確認を行っていたことに気付いた人がどの程度いたかはわかりませんが、見本となる行動です。

 

ではこの足数の確認を他の選手が行っていないのかというとそうでもありません。

やはり日本選手権リレーに出場してくる選手です。

そのやり方、多田選手とは違いますが行っています。

私が選手に指導する際も行うやり方です。

次の写真がそれです。

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マーカー(テープ)を貼った後、戻りながら足数を確認する方法です。
もし足数が違ったら、もう一度助走マーク(ブルーライン)から数え直します。

多田選手の方法は足数が違ったとき正しい足数の位置にマーカーを貼り替えるだけで済みますが、習慣がついている、あるいは後からおかしい(不安)と感じたときに行うのなら良く、習慣付けるには戻りながら数える方が一連の動作になりますので良いと思います。

今回の日本選手権リレーでは多くのチームが行っていましたが、まだまだ中学生や高校生で確認している選手を見ることはほとんどありません。
かなりいい加減にはかっている選手も時々ですが見ます。

違反事項ではないので競技役員は何も言いません。

中学生、いや小学生のときから行い習慣として身に着けるべきだと思います。

2017/11/22 誤字削除

 

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2020東京オリンピックまで1000日を切った・影響が大きくなっていきます

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2020東京オリンピックまで1000日を切りました。その影響が大きくなっていきます。

 

 

 

 

2020東京オリンピックまで1000日を切り、新国立競技場の工事現場の写真を見ると競技場らしい形が見えてきました。その他の施設の工事も既に開始されている所もあればこれから始まる所もあるようです。

一方で工事により、今後大きくなる影響もあります。マスコミなどに取り上げられていることも聞いたことがありません。スポーツに関わりの少ない一般の人にはほとんど知られていないことではないかと思うことです。

この記事、オリンピックの開催を反対しているわけではありません。
現実と個人的な感想を述べているだけです。

2020東京オリンピックのコンセプトのひとつに既存の施設の活用というものがあります。

しかし実際にはそのまま使うのではなく改修工事などを行う必要がある施設も多数あります。

他のスポーツ競技にも同じことが言えるものがあると思いますが、陸上競技においても既存の競技場が使えなくなるということが起こります。

この記事は陸上競技に限定したものです。

国立競技場が解体されてから、それまで国立競技場で開催されていた競技会が他の競技場で行われるようになったため、他の競技場の取り合いが激しくなってきていると聞きます。

そのためそれまで他の競技場で行われていた競技会が更に他の競技場で行わなければならないということも起きています。

オリンピックの他の競技の会場となるため使用できなくなる競技場や、どこかの国のオリンピック期間中の練習場として使われるために、改修工事が必要で使えなく競技場もあります。

公共工事が増え景気回復の起爆剤になるオリンピックかも知れません。

しかしオリンピックを前にして開催を中止にしなければならない競技会も出てくることでしょう。

インターハイなど上位大会の予選会は開催を中止にできないため、他の予選会と共催となる場合などもあり得ます。過密日程になる、競技種目数を減らす(例えばオープン種目をなくす)なども起きる可能性はあります。


そうです。オリンピック開催のため、数年前から競技会開催に支障を来すということが起きているのです。


オリンピック、少なくとも選手がいなければ競技は行えません。

2020東京オリンピック、盛り上げようとしている中、オリンピックが近づくにつれ、そのオリンピック出場を目指す競技者を始め多くの競技者の競技会出場機会が減るなどの影響が出る、何か矛盾していると感じます。

競技会の運営者は、競技場を確保できなければ競技会は開催できません。
既に来年の確保は始まっており、苦労している運営者もいます。

 

 

東京都オリンピック・パラリンピック準備局に確認したところオリンピック開催までに競技会開催などで影響を受ける利用者(施設)があることの対応については検討を行っている程度とのことでした。

 

また利用者から困るという声がほとんど上がってきていないので大丈夫ではないかという意見もあるそうです。

利用者の声が一番力を持っているようで、知っている方で困っている方に声をあげてもらってほしいと頼まれました。

 

何らかの関係で影響を受けている方は、東京都 オリンピック・パラリンピック準備局施設管理・利用者調整担当まで連絡してください。

東京都 オリンピック・パラリンピック準備局の総合受付 電話:03-5320-7723

 

  

 

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リレーに出場できないかも・・・ ~ルール170条10項~

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第48回ジュニアオリンピック陸上競技大会が10月27日~29日、神奈川県の日産スタジアムで開催されています。4×100mリレーは各都道府県選抜チームです。そのリレーのエントリー(申し込み)に関して。

 

 

 

第48回ジュニアオリンピック陸上競技大会が10月27日~29日、神奈川県の日産スタジアムで開催されています。

参加資格は次の記事をご覧ください。 

その出場対象者の区分は、
中学3年生):14歳以上~15歳未満(2002(平成14)年4月2日~2003(平成15)年4月1日生)
中学2年生):13歳以上~14歳未満(2003(平成15)年4月2日~2004(平成16)年4月1日生)
中学1年生):12歳以上~13歳未満(2004(平成16)年4月2日~2005(平成17)年4月1日生)

です。

4×100mリレー都道府県のチームで各区分1名区分を問わない1名で編成される選抜チームです。

個人種目は学校やクラブチームでエントリー(申し込み)しますが、リレーは各都道府県(この記事に出てくる選手の場合、属する都道府県の中体連)がエントリーします

ある区分Aの100m(以下「A100m」)に出場する選手が、プログラムのリレーのメンバーに名前が入っていないため、リレーのメンバーから外されたとショックを受けていました。

競技日程はA100mの翌日が4×100mリレーです。

A100mの前日にプログラムを見て知り、ブルーな気持ちで一晩を過ごしA100mの日を迎えました。

でもこれ実は以前記事にした。ルール第170条10項を使っていたのです。 
第170条10項については次の記事をご覧ください。

 

そうです。ルールのその競技会のリレーまたは他の種目に申し込んでいる競技者であれば出場することができるを使ってエントリーしているために個人種目(他の種目)にエントリーしていれば、リレーにエントリーしていなくても、リレーで走らせることはできるのです。

選手がこのルールを知っていたらショックを受けることはなかったでしょう。

競技注意事項にも記載されていますのでルールを知らなくてもそれを読めばわかったかも知れません。

しかし、普段学校やクラブ単位でリレーに出場しているときとは違う各都道府県の選抜チームです。

しかも初めてジュニアオリンピックに出場した選手です。

リレーのエントリ―(申し込み)メンバーを決めた中体連のスタッフは当然ルール第170条10項を知っているのですから、大会前に数回行ったリレーの練習会などで選手にそのことを説明すべきです。

事前に説明されていれば、自分がリレーのエントリーメンバーに入っていなくてもリレーに出場できる(可能性がある)と考え、ショックを受けることはなかったはずです。

私はその選手の親御さんを知っていてA100mに出場する前に親御さんからショックを受けてブルーな気持ちだと聞きました。

当然即ルール第170条10項の説明をし安心してもらいました。選手本人にも即伝えるようにとも。

全中(全日本中学校陸上競技選手権大会)ではこの第170条10項が採用されていますが、この選手が属する都道府県の全中出場が決まる総合体育大会と通信陸上競技大会では、リレー種目に出場できるのは、予選・決勝を通じて、申し込み時に登録された6名以内の選手とする。という独自ルール(この独自ルールを採用している大会は多い)です。

この選手、これまで第170条10項が適用される大会にリレーで出場したことがないのかも知れません。顧問がルールを知らないのかも知れません。

エントリ―に関係した中体連のスタッフにしてみれば毎年のことですが、選手は毎年変わります。第170条10項を使ってエントリーするならば、その時はきちんと説明してほしいと思います。
プログラムのリレーのメンバーに入っていないだけでショックを受けブルーな気持ちになり、個人競技にも影響するかもしれません。
そのような負の要素を取り除いてあげるのも指導者の役目です。

この第170条10項は高校生でも知らない選手は多数います。高校の監督でも使い方を誤っているときもあります。

上手く使えば有効なルールです・・・ 
 

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ジュニアオリンピック陸上競技大会 ~ヒストリー~

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第48回ジュニアオリンピック陸上競技大会が10月27日~29日、神奈川県の日産スタジアムで開催、大会の歴史を紹介します。

 

 

 

 

第48回ジュニアオリンピック陸上競技大会が10月27日~29日、神奈川県の日産スタジアムで開催されています。

参加資格は次の記事をご覧ください。 

今は中学生学年別全国大会(一部共通種目あり)という大会ですが、過去はそうではありませんでした

その出場対象者、現在(今年)の区分は、
中学3年生):14歳以上~15歳未満(2002(平成14)年4月2日~2003(平成15)年4月1日生)
中学2年生):13歳以上~14歳未満(2003(平成15)年4月2日~2004(平成16)年4月1日生)
中学1年生):12歳以上~13歳未満(2004(平成16)年4月2日~2005(平成17)年4月1日生)

です。
その他に共通種目、各都道府県選抜の各区分1名と区分を問わない1名で編成されるチームによるリレーがあります。

以下記載内容は第44回大会のプログラムより引用しています。

第1回大会は、1970年昭和45年)に、国立競技場で開催されました。
次世代を背負う若手を育成しようという趣旨のもと「ジュニア陸上競技選手権大会」という名称で開催されました。
出場区分は、
・Aクラス(17歳以上19歳未満)
・Bクラス(15歳以上17歳未満)
・Cクラス(15歳未満)
というもので中学生に限られたものではありませんでした

第3回大会(1972年)に「全国ジュニア陸上競技選手権大会」、
第7回大会(1976年)に「ジュニアオリンピック陸上競技選手権大会」と改名されました。

第8回大会(1977年)に区分が、
・Aクラス(16歳以上19歳未満)
・Bクラス(14歳以上16歳未満)
・Cクラス(14歳未満)
と改められました。

その翌年、第9回大会(1978年)には区分が、
・Aクラス(16歳以上19歳未満)
・Bクラス(14歳以上16歳未満)
・Cクラス(14歳未満)
と改められ、その後区分は何度か変更され、現在の区分、中学生だけの大会になったのは、2005年第36回大会です。

大会名が現在と同じ「ジュニアオリンピック陸上競技大会」に改名されたのが第21回大会(1990年)です。

会場は、第1回大会から国立競技場が世界陸上開催にむけ改修工事中であった第21回大会(1990年:静岡・草薙総合運動場)を除き、第29回大会(1998年)まで国立競技場、第30回大会(1999年)に横浜国際総合競技場へと舞台を移しました。

横浜国際総合競技場日産スタジアムと名を改めたのが中学生のみの大会となった第36回大会(2005年)です。
※現在もサッカーなどではスポンサーの関係で横浜国際総合競技場と呼ばれることがあります。その際にはバックスタンドに描かれている「NISSAN STUDIUM」の文字は見えなくしてあります。

 

多くのオリンピアが出場した大会です(敬称略、順番は過去大会からの順で複数大会出場者は最初の大会)。

曽根幹子・山下博子・湶純江・瀬古利彦・長尾隆史・八木たまみ・植田恭史・
高橋卓己・臼井淳一・吉田雅美・福光久代・大森重宣・小池弘文・山下訓史・
山内健次・吉田良一・不破弘樹・佐藤恵山下佐知子・青戸慎司・今村文男・
宮島秋子・弘山晴美伊東浩司・渡辺高博・鈴木久嗣・井上悟・志水見千子・
大森盛一・山崎一彦早狩実紀・柳澤哲・佐藤信之・森長正樹・土江寛裕
朝原宜治・横山学・太田陽子・板倉美紀・市川良子・市場有里・今井美希・
花岡麻帆・野村智宏・田中めぐみ佐藤敦之為末大・杉林孝法・寺野伸一・
大崎悟史・寺野伸一・向井裕紀弘・池田久美子・川畑伸吾・森千夏沢野大地
小島茂之・山村貴彦・内藤真人高平慎士山口有希丹野麻美塚原直貴
吉川美香・佐野夢加・成迫健児我孫子充裕・竹澤健介佐藤悠基木崎良子
海老原有希木村文子高橋萌木子青木沙弥佳福島千里小林祐梨子
中野弘幸・重森梨佐・横田真人飯塚翔太我孫子智美・舘野哲也・土井杏南

見覚え聞き覚えのある選手がいるのではないでしょうか。

歴史ある大会です。

 



第48回ジュニアオリンピック陸上競技大会第101回日本陸上競技選手権リレー競技大会特設サイト(競技日程スタートリスト・結果速報・ライブ動画配信など)

www.jaaf.or.jp

 

第48回ジュニアオリンピック陸上競技大会のサイト(大会要項・エントリーランキング表・競技注意事項など)

www.jaaf.or.jp

 

 

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第48回ジュニアオリンピック陸上競技大会・第101回日本陸上競技選手権リレー競技大会

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第48回ジュニアオリンピック陸上競技大会第101回日本陸上競技選手権リレー競技大会が10月27日~29日、神奈川県の日産スタジアムで開催されます。

 

 

 

第48回ジュニアオリンピック陸上競技大会が10月27日~29日、神奈川県の日産スタジアムで開催されます。中学生学年別全国大会(一部共通種目あり)です。

参加資格は以下のとおりです。

(1) 2017年4月1日~2017年9月11日の間に標準記録に到達した者。
(2) 上記(1)を満たしていな場合は標準記録の突破に関係なく、それぞれの種目ごとに各都道府県から代表選手1名は出場できる(同一区分の種目に2名以上出場する場合はべて競技者が参加標準記録を突破していること)。
(3) リレーは、各都道府県から1選抜チームのみ出場できる。
(4) 参加標準記録を設けていない種目については、各都道府県から1名のみ出場できる。

都道府県で参加標準記録を突破している選手、突破している選手がいない場合や参加標準記録を設けていない種目は、各都道府県で開催される選考会で出場選手が決められます。

リレーを除き1人1種目しか参加できません。

参加標準記録は高く設定されていて、各都道府県1名しか参加できない種目も多数あり、学年や種目によっては全中(全日本中学校陸上競技選手権大会)より狭き門なのです。

リレーは各都道府県から1チーム、各学年1名と学年を問わない1名の4名で編成されるチームです。ほとんどが個人種目でも出場する選手から編成されるためかなりレベルの高いチームになります。


表彰式では下記4名のトップアスリートが表彰プレゼンターとして1位~3位に入賞した選手を表彰する予定です(2017.10.26現在)。
・10月27日(金):小林快(ビックカメラ)/山本聖途トヨタ自動車
・10月28日(土):金丸祐三(大塚製薬)/矢澤航(デサントTC)
・10月29日(日):山縣亮太セイコー)/多田修平(関西学院大学

 

 

また、この大会と同時に第101回日本陸上競技選手権リレー競技大会が開催されます。
6月に開催された第101回日本陸上競技選手権大会は個人種目、今回はリレーの日本一を決める大会です。

更に陸上競技男女混合4×400mリレー2020年東京オリンピック正式種目として採用されるこが決定されたことから、東京2020オリンピック特別対策種目 U18 男女混合4×400mリレーが実施されます。

観戦のための入場は有料です。
大学生以上1,000円、小学生~高校生100円、小学生未満・障がい者日本陸連公認指導者資格者は無料です。

ライブ動画配信も予定されていますので、会場に行くことができない方も観戦できます。



第48回ジュニアオリンピック陸上競技大会第101回日本陸上競技選手権リレー競技大会特設サイト(競技日程スタートリスト・結果速報・ライブ動画配信など)

www.jaaf.or.jp

 

第48回ジュニアオリンピック陸上競技大会のサイト(大会要項・エントリーランキング表・競技注意事項など)

www.jaaf.or.jp

 

第101回日本陸上競技選手権リレー競技大会のサイト(大会要項・エントリーランキング表・競技注意事項・U18男女混合4×400mリレーのエントリーリストなど)

www.jaaf.or.jp

 

 

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練習場使用に当たっての注意事項

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競技会で選手はウォーミングアップ(練習)を行いますが、その練習に関する注意事項などが、競技注意事項や競技会によっては練習だけに関する資料に記載されていることがあります。とっても大切な内容です。

 

 

 

 

いつどこで何の練習ができるかチェックしておく!

 

f:id:usariku:20170418121827p:plain 本競技場で?補助競技場で?時間は?


平成29年度関東高等学校選抜新人陸上競技選手権大会(以下「関東新人大会」)が、10月21日、22日に開催され、参加校の引率スタッフとして大会前日から3日間の遠征に参加してきました。

この大会は、関東8都県の予選会で選抜された各都県各種目3名、3チーム(開催地のみフィールド種目は他に3名)の高校1,2年生が出場します。

今年の会場は東京都の駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場です。

この競技場にはトラックがある補助競技場(サブトラック)がありません。

雨天走路もありません(雨天走路:スタンド下など雨天でも利用できる走路)。

同様に補助競技場がない陸上競技場は全国各地にあると思いますが、現在東京都にはトラックが整備された補助競技場が併設されている陸上競技場はひとつもないのです。

今大会では隣接している球技場を補助競技場として利用できるようにしていました。しかし全面人工芝の競技場で陸上競技のスパイクを履くこともできません。

そこで競技実施中でも本競技場(実際に競技が行われる競技場)の第2コーナーからバックストレート直線部分を練習に開放します。

  

f:id:usariku:20170418121827p:plain 競技注意事項、練習に関する資料がある場合はそれらをよく読む



その本競技場、補助競技場での練習については「練習場使用に当たっての注意事項」という3ページの資料に、練習日程や注意事項として、いつどこで何の練習ができるということが細かく記載されています。

関東新人大会では前日(20日)も本競技場が使用でき、前日の12時から13時の時間帯、本競技場のトラックは全面がリレーのバトン練習のみに使用できるというものでした。

通常リレーのバトン練習を中心とした練習時間でも2レーン程度は他の練習に使えることが多いものです。

大会関係者の話では、大会初日の最初の競技が4×100mリレーの予選、レーンを限定すると実際に競技で走るレーンでバトンの練習を行えるチームと行えないチームがでるため、公平性を重視し全面リレーのバトン練習としたようです。

でも、他の競技に出場する選手にとってはトラックでの練習ができない時間帯でもあります。

その時間帯に見ていると、予定通りに練習が行えていない選手やチームもいる様子、リレーのバトン練習にしかトラックは使用できないのに異なることを行い、競技役員からやめるように注意を受けている選手やチームが多数いました。

また、大会初日の朝は8時40分から開会式が行われるため、8時30分から9時までの間、本競技場のトラック全面とフィールド競技が実施される競技区域内での練習が行えません。これも「練習場使用に当たっての注意事項」に明記されています。

この日最初の競技開始時刻は10時、8時30分から9時の間はウォーミングアップを行いたい時間です。
そのため普段の東京都大会(都大会)などでは使用しない、隣接の球技場を補助競技場として開放しているのです。

ですが補助競技場は人工芝、スパイクが履けません。この日の天候は雨、人工芝はすべります。雨除けの屋根もありません。

選手は本競技場のトラックで練習したいと思うでしょう。

やはりこの時間帯に本競技場のトラックで練習しようとしている選手やチームがあり競技役員に練習を中止させられていました。

では、この時私が引率した選手はどこで練習していたか・・・

実は本競技場で練習していました。

バックストレートのトラック外側には跳躍(走幅跳三段跳棒高跳)のピットがありその助走路を使っての練習です。

この場所は今大会では競技に使用されません。
「練習場使用に当たっての注意事項」にもこの場所のことは一切記載がありません。
当然、競技役員に使用できるか確認した上での使用です。
近くに雨風にあたらない場所もあります。
引率した選手のウォーミングアップは予定通り済ませることができました。
 

「練習場使用に当たっての注意事項」は今大会独自に定められた練習に関するルールです。守らなければなりません。

この関東新人大会の「練習場使用に当たっての注意事項」は大会の関係書類のひとつとして事前にインターネット(関東新人大会特設サイト)で公開されていました。

競技日程(タイムテーブル)を気にする選手は多いようですが、練習に関する資料(記載)も重要なものです。

普段の競技会から競技注意事項、練習に関する資料がある場合はそれらをよく読み馴染んでおくようにしましょう。

せっかく得た出場権、ウォーミングアップ不足でベストパフォーマンスが発揮できないというのはもったいないことです。

 

 

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全国小学生クロスカントリーリレー研修大会・予選会 ~その応援のルールやマナー~

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先日、第29回出雲全日本大学選抜駅伝競走、第94回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会(箱根駅伝予選会)が開催され、駅伝シーズン到来を感じる季節になりました。
小学生にもクロスカントリーコースをタスキ(襷)でつなぐ全国大会があります。
この時期各地でその予選会が開催されていますが、その方法や応援マナーなどについて。

 

大迫傑 決戦前のランニングノート (文春e-book)

 

日本陸上競技連盟が主催する第20回全国小学生クロスカントリーリレー研修大会が、12月10日、大阪の万博記念公園特設コースで開催されます。

競技に出場するチームは男女各3名の計6名で編成され、ひとり(1区間)が1.5km、計9kmの総合結果で順位を決定します。
1,3,5区が女子選手、2,4,6区が男子選手です。

大会のエントリーは小学5・6年生の男女各4名、他に指導者2名の計10名で構成された「小学校またはクラブ」のチームで、日常的に活動している組織であって、この大会のために組織された選抜チームなどは参加を認められていません。

全国47都道府県より各1チームと開催地大阪から3チームの計50チームが出場します。

クロスカントリーコースをタスキ(襷)でつなぐ、小学生の全国大会です。

その各都道府県の予選会(代表選考会)がこの時期開催されています。

その予選会の実施方法は各都道府県により異なります。

まず実施場所、
クロスカントリーコース
陸上競技場のトラック
陸上競技場のトラックと競技場外の舗装路併用
陸上競技場以外の舗装路(ブロック舗装路なども含む)
など。

競技方法、
・駅伝方式(タスキを使用)
・個人レースで各選手の記録を合計し順位を決める(全選手の合計記録だけでなく、例えば男女各4名の内男女各上位3名の記録の合計という方法で行っていることもある)
など。

出場選手数
・駅伝方式の場合、1チーム男女各3名や各4名など
・個人レースの合計記録の場合、男女各3名や各4名、各5名など


予選会の実施方法はさまざまですが、開催地を除く各都道府県の出場枠はひとつ、かなり狭き門と言えるでしょう。

 

私はある都道府県の予選会に運営者のひとりとして関わってきています。

その予選会は数年前まで、河川敷の舗装路と隣接する広場の外周舗装路を使用した1区間1.5kmのコースを男女各3名がタスキでつなぐ駅伝競走として実施されていました(自動車、オートバイは通行不可。自転車は通行可)。

この予選会、年々盛り上がってきていました。

盛り上がることはたいへん良いことです。

しかし、盛り上がりが過熱しすぎになってきました。

ある年、助力(選手を手助けする行為)のひとつとして禁止されている「伴走」が始まったのです。

それも複数個所で大勢の人が伴走を行うということが。

選手のクラブ(小学校)の仲間、そして保護者までが伴走を始めました。

仲間や子供たちを応援したい気持ちから始めたことだとは思いますが禁止されている行為です。

危険な行為でもあります。

競技役員は伴走をやめさせようとしますが、その行為が禁止されていることだと知らず、レースに夢中になっている人の中にはやめようとしない、あるいは場所を変えて行うという人もいました。

これらの行為は、審判長の判断で選手を失格にできる行為です。
それだけ重大な違反行為なのです。

そのときは、選手が小学生であること、選手には非がないこと、少なくとも上位数チームの関係者が行っていたことなどを考慮して、該当チームの代表者(監督、引率など)に厳重注意を行うにとどめ競技は成立させました。

そして翌年からこの予選会は、トラックで1チーム男女各3名が個人レースとして1500mを走り、その合計記録で順位を決定する方式に変更しました。

この予選会で全国大会に出場が決まった場合、全国大会にチームを引率できる指導者は日本陸上競技連盟公認の指導者資格を有している必要があります。
(予選会参加に際してはこの条件を定めているとは限りません。)

誰でも引率できるということではないのです。

つまり指導者は、選手に競技を指導するだけでなく、ルールやマナーの指導、また応援する保護者に関係するルールやマナーなども指導できるスキルを求められているのです。

特に保護者が応援するうえで知っておくべきルールを知らない保護者は多数います。

教わらなければ知る機会もないかも知れません。

応援するルールやマナー、これを選手や保護者などに教えるのも指導者の役目です。

保護者が勝手に行ってしまったことでは済まないことであると理解し、指導に当たってほしいと思います。

 

 

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