うさりく先生の陸上教室

 

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陸上競技に関する情報や基礎知識を発信します。陸上競技を始めた人、もっと知りたい人、また、指導者の皆さんにも参考になるブログです。

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速報。全中の短距離・ハードル競技エントリー人数、記録

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平成29年度全国中学校体育大会・第44回全日本中学校陸上競技選手権大会の開幕まで後わずかとなりました。短距離(100m、200m)とハードル競技のエントリー数が見えてきました。

 

 

 

 

 

平成29年度全国中学校体育大会・第44回全日本中学校陸上競技選手権大会(以下「全中」)は、

平成29年8月19日(土)~22日(火)、
熊本県民総合運動公園陸上競技場 えがお健康スタジアムで開催されます(19日は開会式のみ)。

その100m、200mハードル競技が厳しい戦いになると記事で書きました。


そのエントリー選手ランキングが、陸上競技マガジン社運営のサイト「陸上競技ランキング」で公開されました。その情報を引用しエントリー数や記録を抜き出してみました。

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公開されたランキング情報には参加標準記録を超える(突破していない)記録が掲載されています。
表中の「エントリー選手数」にその人数は含まれていません。
別枠として「標準以上」にその人数を記載しています。

 

過去様々な全国大会などに引率、選手、競技役員として関わってきましたが、ランキング上位の選手が予選で終わってしまったり、上位でない選手が入賞するするケースを多々見ています。

そもそもランキングは異なる条件の中で行われた競技会でのものです。

ランキング気にし過ぎる選手をよく見ます。特に多いのが最初からあきらめている選手・・・「〇〇選手には勝てない」という言葉・・・


競技会ではその競技会での順位が決まりますが、陸上競技短距離(ハードルを含むレーンに分かれて行う競技)は記録が先、その記録を他の選手と比べて順位が決まるものです。

周りに惑わされ、集中できず記録が悪ければ順位は悪くなります。

エントリ―人数が多く、割合で考えると決勝まで進出できる選手は少なく、厳しい戦いになるかもしれませんが、自分ができることをきちんと行いましょう。

中学生ではある大会で大きく自己記録を更新する選手もよくいます。

自分を信じて。目指すは自己記録更新。

頑張れ若きアスリート!!

 


注意:本記事で使用している記録、順位、人数などは、陸上競技マガジン社運営のサイト「陸上競技ランキング」の情報を引用しています。全中本大会のランキング表やスタートリストなどと異なる場合もあります。

 

 

全中の出場条件などは次の記事をご覧ください。 

 


 

 

 第44回全日本中学校陸上競技選手権大会の公式サイトはこちらです。

kumamotozentyu2017.com

 

  過去の記事一覧f:id:usariku:20170501233717p:plain

速度などで見る200m ~スタートからフィニッシュまで~

f:id:usariku:20170504075658p:plain陸上競技の100mでは、フィニッシュまでトップスピードで走り切ることができないことを過去の記事で読みましたが200mではどうなのでしょうか?

 

 

 

まず100m、トップアスリートでも100mを走っている間でトップスピードが出ているのは45m~65m前後の地点、

桐生祥秀選手、山縣亮太選手、ケンブリッジ飛鳥選手が2016年に国内で走った100mで、速度分析が行われたレースから各選手1レースを見ると、
フィニッシュ地点での速度はどの選手も最高速度より、桐生選手は 5.77%低下、山縣選手は 3.95%低下、ケンブリッジ選手は 3.34%低下していました。

このことの詳しい記事は、 


この100mでの速度低下、参考にした資料「陸上競技研究紀要Vol.12,2016」を見る限り、他のレースや他の選手全てが最高速度到達以降は低下しており、その途中で上昇することはありません。フィニッシュに向かって低下する一方です。100mを最後までトップスピードで走り切ることができる選手はいないのです。

 

では200mの場合はどうなのか、日本陸上競技連盟が発行している「アスリートのパフォーマンス及び技術に関する調査結果データブック2016年度版」「陸上競技研究紀要Vol.12,2016」のデータを引用あるいは参考にまとめてみました。

その資料に200mの速度分析があります。
簡単に説明すると、選手のスタートからある地点毎の通過タイムを測定し、速度(1秒間に何メートル進んでいる)などを算出したものです。

 

その測定地点は()内は目印になるトラック上のマーカー(位置を示す印)、
・20m(400mハードルの6台目)
・55m(400mハードルの7台目)
・80m(400mハードルの8台目、4×100mリレー第4走者の加速ライン(ブルーライン))
・100m(4×100mリレー第3から第4走者のテイクオーバーゾーン(バトンゾーン)の中央)
・121.5m(100mハードルの2台目)
・149.42m(100mハードルの6台目)
・181m(100mハードルの9台目)
・200m(フィニッシュタイム)
です。
この地点、半端な位置に見える部分もありますが、競技会時に都度距離計測をする必要がないトラック上のマーカー(位置を示す印)を使用しているためです。

 

この各区間での最高速度、フィニッシュ時(181m~200m区間)の速度、ピッチ(脚の回転数)、ストライド(歩幅)などの例は次表のとおりです。
2016年5月3日に開催された静岡国際陸上競技大会での飯塚翔太選手(ミズノ)とサニブラウン・アブデル・ハキーム選手(東京陸協)、世界選手権ロンドン大会に出場の2選手のデータです。

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このデータあくまで各選手のある1レースを見たもので、同じ選手でも異なるレースでは、選手のコンディションや天候などの条件により値が変わってきます。


最高速度到達地点、これはそのレースで最高スピードが出ていた区間(スタートからの距離)です。その時の速度(最高速度)は1秒間に何メートル進むか(秒速何メートル)で表しています。

両選手とも55m~80mの区間で最高速度がでています。

飯塚選手 10.82m/秒、サニブラウン選手 10.74/秒です。

181m~200mの区間での速度はほぼフィニッシュ地点での速度と考えられます。
両選手も最高速度より低下しており、
飯塚選手は ー1.23m/秒(11.38%減)、サニブラウン選手は ー1.49m/秒(13.895%減)の低下です。

この速度低下、今回参考にした資料を見る限り、他のレースや他の選手全てが最高速度到達以降は低下しており、その途中で上昇することはありません。フィニッシュに向かって低下する一方です。

これは100mの時と同じ結果です。

ただし100mでトップスピードが出ているのは45m~65m前後の地点だったのに比べ、55m~80m区間と少し区間がスタート地点より遠くなっています。

速度低下率は100mの3~6%程度に比べ、11%~14%程度と大きくなっています。

 


ピッチは、飯塚選手が最高速度到達地点(区間)での4.82歩/秒が181m~200mの区間では3.87歩/秒、サニブラウンが最高速度到達地点(区間)での4.47歩/秒が181m~200mの区間では3.69歩/秒と、両選手とも大きく低下しています。
表には記されていませんが、最高速度到達地点以降フィニッシュに向けて低下の一方です。

一方、ストライドはほとんど変化がありません。

両選手ともストライドは維持、ピッチの落ちが速度の低下につながっていると推測できます。

速度、ピッチの大きな低下、これは200mと距離が100mより長いためだと考えられます。

参考にした資料を見る限り、速度、ピッチの低下率は100mよりも個人差は大きいです。

最高スピードを上げることも重要ですが、この低下率を少なくすることも100mより記録に大きく影響すると思われます。

200mの選手は、この低下率をいかに減らすかを課題に日々研究し練習に取り組んでいるものなのです。

 

  過去の記事一覧f:id:usariku:20170517002941p:plain

 

全中、全日本中学校陸上競技選手権大会でもスタート時の号砲音に電子音を採用

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全中、平成29年度・第44回全日本中学校陸上競技選手権大会ではインターハイと同様に、スタート時の号砲音に電子音が採用されます。

 

 

 

大会公式サイトに「大会で使用するスタート時のピストル電子音について」という「お知らせ」があります。

その内容、

第44回全日本中学校陸上競技選手権大会では、スタート時に電子ピストルを使用します。 ピストルの電子音のサンプル動画を公開いたしますので、ご参考いただけますようお願いいたします。 


次のリンクで大会公式サイトで公開している電子音のサンプル動画を見る(聞く)ことができます。

大会で使用するスタート時のピストル電子音について | 第44回全日本中学校陸上競技選手権大会 IN 熊本

 

サンプルを聞いてみましたが、実際にインターハイなどの現地競技場で聞いたものと若干異なる気がします。

試聴する機器によっても違って聞こえるようです。

慣れない人もいると思いますが、とにかく「鳴れば出る」がスタートの基本です。



電子音に関する記事です。 

 

  過去の記事一覧f:id:usariku:20170517002941p:plain

   

全中、全日本中学校陸上競技選手権大会の短距離・ハードル競技は厳しい戦いか?

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日本陸上競技選手権、日本学生陸上競技個人選手権大会(個人インカレ)、高校総体(インターハイ)が終わりました。そして中学生にとって国内最高の大会のひとつである全中、平成29年度全国中学校体育大会・第44回全日本中学校陸上競技選手権大会の開幕まで後10日程となりました。

 

 

 

 

 

平成29年度全国中学校体育大会・第44回全日本中学校陸上競技選手権大会(以下「全中」)は、

平成29年8月19日(土)~22日(火)、
熊本県民総合運動公園陸上競技場 えがお健康スタジアムで開催されます(19日は開会式のみ)。

全中の出場権を得る方法は標準記録到達(突破)方式です。

 

全中の出場条件などは次の記事をご覧ください。 

  

 

 

全中には標準記録到達(突破)で出場権が得られますが、インターハイ都道府県を細分化した地域予選、都道府県大会、地区(近畿地区、東海地区など)大会のそれぞれで上位何位あるいは何名かが上位大会に進出できる勝ち上がり方式を採用しています。

勝ち上がり方式の場合、本大会(全国大会)に進出する人数も決まっているため、本大会の競技日程も変更がほとんどなく、次ラウンド(予選→準決勝→決勝)への進出条件もほぼ決まっています。

ただし、地区により記録のレベル差があることがあり、インターハイ本大会でも種目内の記録差が大きくなることがあります。

一方、標準記録到達(突破)では、記録で選出されているためそれより記録が低い選手の進出はありません。ある意味平等な進出条件です。

しかし、標準記録到達(突破)者が多い場合、全中本大会でも予選組数が増え、次ラウンド(準決勝)への進出も厳しくなります。


全中の競技日程が公開されましたが、男子100m男女200m男女ハードル競技は、前年(2016年)より組数が増えています

前年との組数の比較、予選から準決勝に進出できる条件をまとめてみました。

 

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進出条件の見方は、例えば「1着+13」という場合は、各組1着の選手と2着以降の全選手の内記録上位13名準決勝に進出できるということです。

組数の増加を見ると、男子200m2組男子100m女子200m男女のハードル競技が3組増加しています。

単純に前年より増加した組数分の人数が増えたとした場合、増加の組が全て8レーン使用8名)とすると2組では16名3組では24名選手数が増えたことになります。

9レーン全てを使用(9名)なら2組では18名3組では27名増えたことになります。

これはかなりの増加です。エントリー選手数が増えたので、予選から準決勝に進出するのも狭き門となりました。

100m、200m、ハードル競技では男子200m以外は、着順で準決勝に進出できるのは各組1名です。

ただし2着以降でも記録上位で準決勝に進出できる可能性はあります。組で3着や4着、場合によっては5着でも記録上位の中に入ることがあります。

それを示しているのが女子100mです。
昨年と組数は同じなのに準決勝進出条件が「2着+2」から「1着+13」にかわっています。


次の表をみてください。昨年の予選の記録(一部抜粋)です。

 

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「2着+2」だった昨年は、各組2着黄色背景の2選手が記録上位2名で準決勝に進出しています。

この場合、桃色背景の4選手が、2組、3組、6組、9組の2着選手より記録が良いのに準決勝に進出できません

これが「1着+13」なら、水色背景、黄色背景、桃色背景の選手が準決勝に進出でき、1着を含む全体の記録上位24名が準決勝に進出できることになります。
予選が組5着の選手でも準決勝に進出できるケースがあります。

「2着+2」よりは精度が上がると判断して「1着+13」に変更したのだと推測します。

しかし実際には、記録(タイム)だけでの比較です。風力は考慮できません。

昨年の場合も8組だけが、追い風2.9m/秒と強い風が吹いています。
仮にこの組の時に強い風が吹いていなかったならば、4着と5着の選手は記録が遅くなり「+13」に入らなかった可能性が高く、11組の赤字、4着と5着の選手が準決勝に進出していた可能性が高かったと思われます。

また逆のケース、どこかの組だけが向かい風が強く、1着の記録が「+13」の13番目の記録より悪くても準決勝に進出できることもあり得ます。

現状では風力まで考慮しての次ラウンド進出条件を決めるのは困難です。

風の運不運はあるかも知れませんが、1着でなくても準決勝に進出できる可能性はあります。

全中に出場される皆さん、目標は大きく上を目指し頑張ってください。

 


 

次の記事はインターハイを例に書いていますが、全中にも当てはまることが書いてあります。参考にしてください。 

 

 

 第44回全日本中学校陸上競技選手権大会の公式サイトはこちらです。

kumamotozentyu2017.com

 

  過去の記事一覧f:id:usariku:20170501233717p:plain

世界陸上100mに学ぶ ~スタートの準備~

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世界陸上競技選手権大会、100mが終わりました。
日本人選手の活躍やボルト選手の100mラストランが注目されましたが陸上競技の短距離種目を行っている人にはいろいろと学べたこともあったと思います。

 

 

 

 

私が参考になったことのひとつが短距離(100m)のスタート前の準備です。

スタートのルールなどに関する記事は次のものを参照ください。


 

日頃競技会で出発係という、選手にスターティング・ブロックのセットや試走の指示、選手を集合線に並ばせる、「On your marks」の合図での手のつき方などが正しいかを確認、スタートのやり直しがあったときにはグリーンカードやレッドカード(赤黒カード)を出すなど競技直前の選手に直接接する審判員を行うことが多くあります。

その審判員を行っているときによく見かけるのが、スターティング・ブロックのセット後の試走に時間を掛け、長い距離を走る選手が多いことです。


スターティング・ブロックセットすること自体は慎重に行って構わないことです。

世界選手権ではメジャーでスタートラインからの距離を計っている選手もいました。

 

問題はこの後の試走です。

これは、セットされたスターティング・ブロックが正しくセットされたかどうかを見るためで、実際にスターティング・ブロックを使いスタートを試し、そのまま少し走ることです。

ここで本番と同じようにかなり長い時間を掛けスタート姿勢(「On your marks」から「Set」の姿勢になるまで)になり、かなり力の入ったスタートを行い長い時は50m以上、60m、70m程度も走る選手をよく見かけます。

長く走ってスタートラインに戻るのもゆっくり歩き遅い選手がいます。

これは良くないです。あくまでもブロック合わせです。

既に準備ができて待っている他の選手に迷惑ですし、大会進行の妨げにもなるのでやめてもらいたいです。

指導者の立場で言うと、力強いスタートで長い距離を走る、これはかなり筋力を使うのでやらせなくない行為です。

  

大会によってはこの時間をたっぷりとってあり、行うこと自体は問題ない場合もありますが、逆に「スターティング・ブロックをセットした際に走れる距離は〇〇m以内にすること」などと競技注意事項に記載し長く走ることを禁止している場合もあります。

  

世界選手権での選手たちのこの様子を注視してみました。

ほとんどの選手、軽くスタートし、長くても40m程度しか走りません。それもゆっくりと。中には20m~30m程度しか走らない選手も多数いました。

トラック上45m前後の地点に長い距離を走ることを制止するための競技役員を配置していましたが、そこに達する選手はほとんどいませんでした。

各選手、スターティング・ブロックの確認をしているのです。

世界のトップアスリートのこの様な試走、ぜひ見習ってもらいたいものです。

 

     過去の記事一覧f:id:usariku:20170501233717p:plain 

 

世界陸上・ロンドン ~計測機器などのこと~

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第16回世界陸上競技選手権大会・ロンドンのオフィシャルタイマーはセイコー(SEIKO)です。競技場の中の様々なところに「SEIKO」の文字を見かけます。

 

 

 

 

世界陸上競技選手権のフオフィシャルタイマーはセイコー(SEIKO)、セイコーのサイトでは「タイマー」という表現を行っていますが、計測機器や表示機器など記録に関わるもの全般のことです。

これまでニシ・スポーツの商品などを記事にしてきました。多くは同様の役目を果たすものですが、デザインなどセイコーならではの特徴もあります。

ニシ・スポーツの関連記事はこちらから、  


 

セイコーのサイトに世界陸上で使用している機器類などを解説したページがあります。わかりやすくできていますので参考にしてください。

www.seiko.co.jp

 

 

セイコーにあってニシ・スポーツにない計測機器があります。

それは、セイコーのサイトでも紹介している走幅跳三段跳のビデオによる計測です。

この計測方法、日本国内大会でも使用していることがあります。
砂場に計測に関わる競技役員が誰もいないときです。

 

ただし、ニシ・スポーツは計測機器類以外にも多くの用具類を扱っています。その点はセイコーにはない特徴です。 

 

セイコー世界陸上に関する特設サイトでは、他にも面白いものがあります。

www.seiko.co.jp

 

計測方法などを知って、競技をみるのも面白いものです。

紹介の記事やサイトを見て世界陸上を楽しみましょう。 

過去の記事一覧f:id:usariku:20170517002941p:plain

Result(競技結果)に出てくる略語・略号など ~世界陸上・フィールド競技編~

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第16回世界陸上競技選手権大会・ロンドンのフィールド競技のResult(競技結果)に出てくる略語・略号などについて。※2019年6月8日追記あり

 

 

 

 

世界陸上競技選手権のフィールド競技のResult(リザルト:競技結果)に出てくる略語・略号の紹介です。

 

f:id:usariku:20170423184004p:plain フィールド競技の英語名()内は略語

走高跳High Jump(HJ)
棒高跳Pole Vault(PV)
走幅跳Long Jump(LJ)
三段跳Triple Jump(TJ)
砲丸投Shot Put(SP)
円盤投Discus Throw(DT)  ※2019年6月8日追記
ハンマー投Hammer Throw(HT)
やり投Javelin Throw(JT

 

f:id:usariku:20170423184004p:plain 略語・略号

PB:(Private Best)自己最高記録
SB:(Season Best)シーズン自己最高記録
NR:(National Records)国内記録(日本の場合は日本記録
WR:(World Record)世界記録
CR:(Championship Records)大会記録

 

Q:(Qualified)予選通過標準記録突破による決勝進出者
q:(qualified)事前に決められた予選通過標準記録を突破した競技者がいなかったり、必要数に満たなかったりした時に予選成績により追加補充された決勝進出者

 

DNS:(Did Not Start)欠場

 

:(Cleared)成功・有効試技(走高跳棒高跳
×:(Failed)失敗・無効試技
ー:(Pass)パス
r:(Retired from competition)試合放棄(離脱)
NM:(No mark recorded、no valid trial recorded )記録なし

ー(パス)とr(試合放棄、離脱)の違いについて。
ー(パス)はその回の試技を行わないことです。その後の試技は行うことができます。r(試合放棄、離脱)はそれ以降の試技は行わず競技を終えることです。それまでの試技内容で結果が決まります。

 

 

世界陸上の競技日程・スタートリスト・競技結果は次のURLです(大会公式サイト)。

IAAF World Championships London 2017 Timetable by day | iaaf.org

 

過去の記事一覧f:id:usariku:20170517002941p:plain

Result(競技結果)に出てくる略語・略号など ~世界陸上・トラック競技編~

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第16回世界陸上競技選手権大会・ロンドンのトラック競技のResult(競技結果)に出てくる略語・略号などについて。

 

 

 

 

世界陸上競技選手権のトラック競技のResult(リザルト:競技結果)に出てくる略語・略号の紹介です。

 

PB:(Private Best)自己最高記録

SB:(Season Best)シーズン自己最高記録

NR:(National Records)国内記録(日本の場合は日本記録

WR:(World Record)世界記録

CR:(Championship Records)大会記録

 

Q:(Qualified)順位による次ラウンド通過者

q:(qualified)記録による次ラウンド通過者

 

DNS:(Did Not Start)欠場

DNF:(Did Not Finish)途中棄権

DQ:(Disqualified)失格

 

 

その他のリザルトの見方

項目「ms」は、Milliseconds

大会公式サイトでは英文で  shown when two or more competitors finish with the same time down to hundredths of a second と説明されています。

これは、100分の1秒の記録が同記録の選手が複数名いるとき、1000分の1秒で記録を比較し順位を決めるというでとです。
その際の1000分の1秒を示すのがこの項目です。1000分の1秒も同じ場合は同着となります。
100mのリザルトにいくつか出ています。
例えば男子100m予選1組、4着と5着の選手が共に10秒24で同記録ですが、1000分の1秒は4着が .234(10秒234) 、5着が .240(10秒240)で順位に差があるとしています。

項目「Reaction Time」(略して「rt」と記すこともある)はリアクションタイム、スタートの号砲から反応開始(スタート動作を開始)するまでの時間。これが0.100秒より早い時は不正スタート(通称:フライング)、マイナス数字の場合は号砲が鳴る前にスタート動作を開始したとして不正スタートになります。
DQ(失格)で0.100秒より早いあるいはマイナスの場合は不正スタートと見ることができます。
例えば男子100m予選4組、予選5組に該当する選手がいます。

記録計測、スタートに関係する過去の記事 

 

 

 

日程・スタートリスト・競技結果は次のURLです(大会公式サイト)。

IAAF World Championships London 2017 Timetable by day | iaaf.org

 

過去の記事一覧f:id:usariku:20170517002941p:plain

世界陸上、男子100mの予備予選

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第16回世界陸上競技選手権大会・ロンドンの競技日程、スタートリストを見ると男子100mに「Preliminary Round」というものがあります。これは・・・

 

 

 

 

ロンドン現地時間4日19時、日本時間5日3時に競技開始の男子100mは「Preliminary Round」となっています。これは予備予選です。

この予備予選、ルールにきちんと規定があります。

そのルール、

予 選
1. トラック競技における予選は、参加競技者が多数のため、決勝1回では満足に競技が運営できないときに行う。予選ラウンドを行う場合、全競技者が参加し、予選によってつぎのラウンドに進むようにしなければならないが、例外として第1条1⒜⒝⒞⒡の競技会ではIAAFもしくは地域陸連の裁量で競技会の参加標準記録に達していない競技者に限定した予備予選を実施しても良い。

というものです。記述の中の「第1条1⒜⒝⒞⒡の競技会」の中に世界陸上競技選手権大会が含まれています。(IAAFとは国際陸上競技連盟のこと)

このルールに記述の例外が予備予選のことです。
予備予選に出場できるのは参加標準記録に達していない競技者だけです。

予備予選のスタートリストが次のURLです。

100 Metres Startlist | IAAF World Championships London 2017 | iaaf.org

 

ご覧いただくとわかりますが、選手の100mのSB 2017(2017年シーズンベスト記録)、参加標準記録10秒12に達していません(空欄の選手もあり)。

この予備予選に日本代表選手は登場しません。日本代表選手が登場する男子100m予選は日本時間5日4時20分競技開始です。お間違えなく。

日程・スタートリスト・競技結果は次のURLです(大会公式サイト)。

IAAF World Championships London 2017 Timetable by day | iaaf.org

 

過去の記事一覧f:id:usariku:20170517002941p:plain

世界陸上競技選手権大会 ~関係リンク集~

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第16回世界陸上競技選手権大会・ロンドンの競技日程、スタートリスト、競技結果、ガイドブックなどの情報を得るサイトの紹介です。

 

 

 

 
f:id:usariku:20170423184004p:plain 大会公式サイト

大会公式サイトのトップページです。

IAAF World Championships | iaaf.org 


リオデジャネイロオリンピックの男子4×100mリレー決勝では、アメリカチームの失格理由が何なのか話題になりました。
失格理由はIAAF(国際陸上競技連盟)のホームページ内オリンピックのページにレポートとして記載がありました。
そのような情報は公式サイトだから得ることができます。

リオデジャネイロオリンピックのリレーについては次の記事をご覧ください。 

 

f:id:usariku:20170423184004p:plain タイムテーブル・スタートリスト・競技結果(大会公式サイト内)

IAAF World Championships London 2017 Timetable by day | iaaf.org


 

f:id:usariku:20170423184004p:plain タイムテーブル・出場日本選手・テレビ放映予定(日本陸上競技連盟サイト内)

http://www.jaaf.or.jp/files/upload/201708/01_055505.pdf

 

 

f:id:usariku:20170423184004p:plain 大会ガイドブック(日本陸上競技連盟サイト内)

選手紹介や過去の世界陸上での日本人選手の最高記録、日本人選手の全結果、日本チーム世界選手権小史などが記載されています。 

http://www.jaaf.or.jp/files/upload/201708/01_054956.pdf

 

f:id:usariku:20170423184004p:plain TBSテレビ・「世界陸上ロンドン」番組公式サイト

www.tbs.co.jp

 

 

過去の記事一覧f:id:usariku:20170517002941p:plain

マラソン、ハーフマラソン大会のエントリー時に注意すること

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世界選手権が開幕されますが、マラソンも競技にあります。マラソン愛好家の方には興味ある競技です。そのマラソンなど、暑い日が続くこの時期に既に冬の大会のエントリーが始まっています。ときどきマラソンハーフマラソンにエントリーを考えている人にどの大会が良いかと尋ねられます。実はこれとっても難しい質問です・・・

 

 

ハリー・ポッターを観るなら<U-NEXT>

 
f:id:usariku:20170423184004p:plain コース種類は2つ

 

まずマラソン大会(フルマラソン42.195km)やハーフマラソン大会(21.0975km)は大きく分けて2種類の大会があります。

日本陸上競技連盟(以下「日本陸連」)の公認コースで行われる公認大会と日本陸連公認コースではない大会です。

日本陸連公認コースはルールに則り計測されたコースです。
その計測の詳細は次の記事をご覧ください。 


公認大会であるためには日本陸連の公認審判員が競技役員を行っているなどの条件も満たし、コースの距離や記録の計測なども精度が高い大会です。

私が運営に関わる河川敷で行なわれる日本陸連公認コースの大会、土手の工事の影響などでコースが何度も変わりました。その都度計測のやり直しです(ほとんどが一部ですが、コースの半分以上の変更もありました)。
参加者の皆さんに、コースがよく変わるとご指摘を受けることがありますが、それはきちんと計測した結果なのです。

記録の計測については次の記事をご覧ください。 



一方、日本陸連公認コースでない大会での距離計測の方法は陸上競技のルールに則る必要がないため、どのように計測しているか、どこまで精度が高いかはわかりません

中には日本陸連の計測方法に準拠した計測を行っている大会もあります。

多くの大会が精度が高いと信じたいのですが、次のようなケースも実在します。

ある大会の運営関係者にコース計測について話を聞くことがありました。その方、日本陸連公認コースのこと自体を知らなかったのです。ある川の河川敷道路(車が通行できる公道ではない)で行われる大会で「国土交通省に河川敷道路の使用許可を得ているから問題ない」という的外れな回答でした。道路で大会を開催するときには関係官公庁、警察、自治体などの許可を得るのは当然です。

コースの精度については「走路の右側を走る人と左側を走る人で距離がかわることがあるので誤差があるのは仕方ない」という考え方でもありました。

当然ですが、ルールでは(一部抜粋)、

コースは競技者の使用が許される道路として区分されている個所の最短距離を測定する。コースの長さは種目の公式距離より短くてはいけない。

というような規定もあり、走路のどこでを計測しても良いというわけではありません。
コース計測のルールも知らないわけですから距離の精度が高いとは思えません。


また、他のいくつかの主催者に距離の計測方法を尋ねたところ、ローラー計測計ロードカウンターなどと呼ばれる車輪に持ち手が付いたような計測器で測定しているというケースがありました。

この種の機器、多くは建築現場道路工事での使用を目的としています。

特に道路表面のように凹凸があるところでは誤差が大きくなる可能性が高いためマラソン大会などの距離計測には向いていないと言っている製造メーカーもあります。

機器の誤差を示しているメーカーもありますがこれは完全に平坦なところで計測した場合の誤差で、道路のようなところでは凹凸以外にも小石があるだけでも誤差は増えるということです。その誤差も長い短いはその時々で異なることがあるそうです。

そのような計測器で計測している大会もあるのが現実です。

また、そのような計測器を使用していて機器自体の誤差や路面状態による誤差を把握していない主催者もありました。

尚、誤差に関することもルールに規定があります。

競走(歩)路の距離における許容誤差はプラス(+)0.1 %以下とし、マイナス(-)は認めない。

距離が短いことは認められず、長くても0.1%以下です。

f:id:usariku:20170423184004p:plain 大会のイベント性など

大会にもイベント性が高く、コース途中飲食物供給所に果物や菓子類があったり他にも色々なお楽しみがある大会、競技志向が高く派手なイベントはなく、コース途中の給水所にも水しかないような大会もあります。

給水に関してルールでは、

全ての種目において、約5km間隔で給水所を設けるものとする。10kmを超える種目の場合、水以外の飲食物も給水所で提供することができる。

と記載されており、給水所は水だけでも構わないのです。

イベント性が高い大会は公認大会でない傾向が高いと感じます。

公認大会では競技志向が高く派手なイベントはないタイプのものと、イベント性の高いものの両方が存在します。

しかし、公認大会でイベント性が高い大会でも実は競技志向が高い部分も含まれています。

例えば東京マラソン、エリート(準エリートを含む)の部と一般の部に分かれています。前者をエリートランナー、後者を市民ランナーと位置付けし、スタートから5km刻みに何時までに通過する選手はエリートランナー、何時以降は市民ランナーと目安を決めています。

競技役員もエリートランナーに対しては陸上競技のルールに則り見ていますが、市民ランナーには楽しく安全に走れるように配慮して見ています。

お祭りの雰囲気がある大会になっていますが、それは市民ランナーに対してです。

テレビで観ていてもエリートランナーがバナナを食べている、沿道からお菓子などをもらっている姿はありませんよね。

 

f:id:usariku:20170423184004p:plain 参加目的をはっきりさせる

イベント重視で楽しく走ればそれだけで良い、記録もさほど重要ではなく、距離の精度などにもこだわらない人は公認大会ではないイベント性の高い大会を選べば良いと思います。

走る以上はきちんとした記録を計りたいという人は距離の精度も高い公認コースでの公認大会を選ぶべきです。

公認大会ではないイベント性の高い大会でも距離計測をきちんと行い、記録精度も高い大会もあるようです。イベント性と記録を重視するなら必ず大会事務局などに、距離の計測方法などを確認するようにしてましょう(インターネット大会エントリーサイトで確認できることもあるようです)。

公認大会でない大会で、実際には距離が数十メートル、時にはそれ以上異なっていたとすれば、記録に大きく影響することは容易に想像できます。 

 

f:id:usariku:20170418121827p:plain どの程度公認コースでの大会があるか?

最近はインターネットでエントリーを行う大会がほとんどです。

ラソン大会などの申し込みが行えるある大手インターネット大会エントリーサイトで調べてみました。

この記事記載時点でエントリーが行える今年12月に開催される大会を対象に、

国内では
ラソン(フルマラソン42.195km)が24大会、その内公認コースである大会は2、
ハーフマラソン(21.0975km)が48大会、その内公認コースである大会は7、

関東では
ラソン(フルマラソン42.195km)が16大会、その内公認コースである大会は0、
ハーフマラソン(21.0975km)が32大会、その内公認コースである大会は3、

東京では
ラソン(フルマラソン42.195km)が8大会、その内公認コースである大会は0、
ハーフマラソン(21.0975km)が18大会、その内公認コースである大会は2、

でした。

実はこれだけしか公認コースで開催される大会はないのです。

ラソンブームで多くの大会が開催されています。

参加目的を決め、それに合った大会を選ぶようにしましょう。

 

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スタートでとなりの選手につられて号砲前に出てしまった。これアウトorセーフ?

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スタートの時、となりの選手につられて号砲前に出てしまいました。これってアウトorセーフ?

 

 

不正スタート(通称:フライング)に関するルールに、 

実際は、1人あるいはそれ以上の競技者が不正スタートをしたときには、他の競技者もそれにつられる傾向がある。厳格にいうと、それにつられたどの競技者も不正スタートとなる。スターターは、不正スタートをした責任があると判断される競技者に警告を与え、あるいは失格させる。従って2人以上の競技者が警告あるいは失格になることもある。

という記述があります。

 

つまり、つられた選手であっても号砲前にスタートを開始したとみなされた場合は不正スタートなのです。



ルールの文面に「競技者に警告を与え、あるいは失格させる」「警告あるいは失格になる」という記述がありますが、警告を与えられるのは混成競技の場合、混成競技では1回目の不正スタートは警告、その後の不正スタートが失格だからです。



スタートの動作は号砲が鳴ってから。これが基本です。

 

過去の記事一覧f:id:usariku:20170517002941p:plain

スマートフォンの持ち込み禁止

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競技会で競技区域内にスマートフォンを持ち込む選手を最近よく見ます。それ違反です。

 

 

 

ルールには(一部略)、

3. 下記については、助力とみなされ許可しない。
⒝ ビデオ装置、レコーダー、ラジオ、CD、トランシーバーや携帯電話もしくは類似の機器を競技区域内で所持または使用すること。

という記載があります。

スマートフォンも該当します。助力、手助けを受けるあるいは行う行為とみなされます。

最近はスマートフォンが生活に密着している選手が多いため、何の違和感もなく競技区域内に持ち込む選手がいるようです。

特にフィールド種目、選手は荷物を持ち込むことが多いのですが、その中に混ざっていることが。中には手に持って競技区域内に入ってきたり、使っている選手も見かけます。

例えそれが時計を見るだけでも、ルールに記載のとおり所持、使用はできません。

所持または使用が発覚した場合をルールでは次のように規定しています。

競技中、競技場内で、助力を与えたり受けたりしている競技者は、審判長によって警告され、さらに助力を繰り返すとその競技者は失格になるということを勧告される。競技者がその種目から失格させられる場合、そのラウンドの記録は無効とするが、前の予選ラウンドの記録は有効とする。

そうです。最悪は失格となることもあるのです。

招集に行く時には持っていかないようにしましょう。

    過去の記事一覧f:id:usariku:20170517002941p:plain

リレーのオーダ―用紙提出後に変更はできるのか?

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リレーのオーダ―用紙提出後にオーダー変更ができるのかということについて。
2018年3月7日、2018年度ルール解釈の訂正による修正・追記(赤字)、打消し

 

 


リレーに関するルールに、

リレーチームの編成は、各ラウンドの第1組目の招集完了時刻の1時間前までに正式に申告しなければならない。

それ以後の変更は一度申告したらその後の変更は最終招集時刻 招集完了時刻までに主催者が任命した医務員の判断がない限り認められない。各チームは申告された競技者がその順番で走らなければならない。

〔注釈〕
招集完了時刻前であっても、一度申告した編成の変更(オーダー用紙の差換え)は認められない。
医務員の判断による変更は出場選手の変更のみ認められ、編成(走る順番)の変更は認められない。

この規則に従わなければ、チームは失格となる。

という記載があります。

リレーチームの編成(起用する4名とその走順=オーダー)を正式に申告、つまりオーダー用紙の提出を行ったら原則変更はできません

ただし、選手がケガや体調を崩すなどで競技役員である医務員が走ることができないと判断した場合招集完了時刻前に変更の手続きが行えたなら選手の変更は可能です。

医務院の判断で変更可能となった場合も出場できない選手との入れ替えのみ走順の変更は行えません

オーダー用紙提出後に、メンバーに入っている選手がケガなどをして、リレーのオーダ―を変更する必要がある場合は、まず医務室に連れて行くことです。

その際に医務員にリレーのオーダ―に入っている選手であること、他の選手に変更したいことをはっきり告げます。これを忘れると単にケガをした選手と思われます。

そしてどのように手続きするかも確認してください。

大会によっては医務員に書類を書いてもらうこともあります。

 

医務員から大会総務(総務員)に口頭で説明してもらい総務員とともにオーダー用紙の再提出に行く場合もあります。

招集完了時刻間近なら、総務員とともに招集所に行く場合もあります。
その時には新たなメンバー4名も一緒に行きます。

大会によって対応が異なることがあります。
はっきりしない時は大会総務(総務員)に確認しましょう。

イレギュラーなケースです。もっとも注意が必要なのは手続きを行っているうちに招集完了時刻を過ぎてしまうことです。これは欠場とされます。

リレーのオーダ―用紙の提出先の競技役員を行っている時、選手がケガをしたからオーダーを変更したいと申し出てくるチームがあります。医務室には行っていません。医務員の判断がなければ変更できませんので医務室に行ってもらうことになります。

ルールを知っていれば、スムーズな対応が可能になります。

ルールを知って競技会に臨みましょう。

 

過去の記事一覧f:id:usariku:20170517002941p:plain

リレーのメンバー編成、ルール第170条10項はどの程度利用されているか

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競技会でリレーに申し込んだメンバーに含まれない選手を当日起用しているチームについてインターハイ(平成29年度)の4×100mリレーで調べてみました。

 

 

 

インターハイの大会実施要項には、

9 参加制限
(3) 1種目1校3名以内とする。但し、リレーは1校1チーム6名以内とし、同一人は3種目以内(リレーは除く)とする。

と記載されています。
つまり、リレーに申し込める選手は6名以内ということです。
しかし、他に条件の記載はありません。
従って、ルール第170条10項が適用できる大会なのです。

そのルール第170条10項が、競技注意事項に記載されていました。

5 競技について
(7) リレーチームの編成メンバーは、どのラウンドにおいても本競技会のリレーまたは他の種目に申し 込んでいる競技者であれば出場することができる。ただし、どのラウンドにおいても、出場するメンバーのうち少なくとも2人は当該リレー種目に申し込んだ競技者でなければならない。最初のラウンドに出場した競技者は、その後のラウンドを通して、2人以内に限り、他の競技者と交代できる。

これは、リレー種目に申し込んでいない選手2名までをリレーのメンバーに加えることができるということです。

このルールの詳細は次の記事を参照してください。 


平成29年度のインターハイの4×100mリレーにエントリーしている学校(チーム)でリレー種目に申し込んでいない選手2名までをリレーのメンバーに加えているチームがどの程度あるかを調べてみました。 

調べ方は(今大会4×100mリレーの場合)、

まず前提、全学校が申し込み時のリレーの選手数が6名であるということです。

リレーのオーダ―用紙が提出され、競技運営システムに選手の追加がある場合はその追加情報、出場する4名と走順の情報が入力されると、まず追加選手を含めたスタートリスト(実際に走る4名以外も含めた全員のリスト)が公開されました。

これは山形県陸上競技協会が公開しているスタートリストや競技結果が掲載されるサイトで確認できます(予選は現時点ではリザルト(競技結果)になっているため確認できません)。

http://gold.jaic.org/jaic/member/yamagata/kyougi/2017/70IH/kyougi.html

 

その状態で、スタートリストの人数が7名以上の場合はルール第170条10項を利用した学校であることがわかります。

ただし競技運営システムに追加入力などを行うタイミングが遅い場合は反映されていないことがあり得ます。

女子に関しては招集開始時刻のころに確認したのでほぼ正確な数字だと思われます。

男子は招集開始時刻より30分程度早く確認したのでまだ入力が終わっていないチームがあるかもしれません。但し、増えることはあっても減ることはありません。

その後、男女それぞれ招集時刻を過ぎ頃にはスタートリストの内容はオーダー用紙に書かれた4名(走順)だけにかわり、追加を含むエントリー全選手は確認できなくなりました。

予選でルール第170条10項を適用したのは、
女子全66学校中、42学校(約63.6%)
男子全66学校中、36学校(約54.5%)
でした。

かなり多くの学校がルール第170条10項を適用していると感じました。

また、ルール第170条10項を適用できるということは、4×100mリレー以外の種目にもエントリーしている選手がいるということです。
そうです。リレーにエントリーしている学校の多くが他の種目にもインターハイ出場者がいるということになります。

ルール第170条10項を適用していない学校の中にはメンバーが不動であるため適用していない学校もあるようです。そのような学校にも他の種目でインターハイ出場者がいる学校はあります。


現時点で調べるのに利用したサイトを見ても、リザルト(競技結果)になり走った4名しか出ていないので上記の方法での確認はできません。

現時点(この記事公開時点)では準決勝のスタートリスト(番組編成)を見ることができます。7名以上の選手がでてくる学校が予選でルール第170条10項を適用した学校です。

準決勝に進出した学校でルール第170条10項を適用したのは、
女子全24学校中、18学校(75%)
男子全24学校中、12学校(50%)
です。

準決勝の今の状態も、準決勝のオーダー用紙提出後には変わります。
もし確認される場合はお早めに・・・

過去の記事一覧f:id:usariku:20170517002941p:plain